森町議会 令和7年第1回 12月会議 2025年12月10日
森林整備計画と太陽光発電について
- 聞いた人
- 松田兼宗 議員
- 答えた人
- 町長 岡嶋康輔
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 13番 松田兼宗
それでは、通告に従いまして、質問させていただきます。最初に、森林整備計画と太陽光発電についてということで質問いたします。森町が策定した森町森林整備計画、計画期間が令和2年から12年までの計画ですけれども、森町の76%を占める森林の山地災害防止機能と水源涵養機能の維持、強化を最重要目標として掲げています。これは、町民の安全と生活基盤を守るための町としての責務と明確な公約であると考えます。しかしながら、近年再生可能エネルギー推進を背景に、広大な森林を伐採してメガソーラーを設置する外部事業者による開発が全国的に増加し、地盤の弱体化による土砂災害や泥水の流出が多発し、地域住民の生命と財産を脅かす深刻な問題となっています。森町においても、貴重な森林資源と地域環境が不可逆的な被害を受けないよう、町の森林計画と地域防災の視点から無秩序な開発に対する町の明確な姿勢と具体的な対策を確立することが急務だと考えます。そして、森町の豊かな森林を守り、災害から町民の生命と財産を守ることは、町政の最も重要な責務の一つであり、目の前のエネルギー開発の推進よりも、町民の生命と安全、そして森林整備計画の目標を最優先すべきであります。そこで、以下質問いたします。まず、1つ目に森林整備計画の成果と課題は何かをお聞きします。2つ目に、森林整備計画が大規模な森林伐採を伴う太陽光発電施設の設置計画より優先すると考えるのか。3つ目に、森町における太陽光発電施設の実態を町は把握しているのか。4つ目に、現在計画されている太陽光発電施設があるのか。5つ目に、規制対象区域の拡大など国の法律を補完する独自の規制条例を制定する考えはあるのか。6つ目に、そして規制条例には災害発生時の事業者責任の明確化すべきと考えるがいかがか。7つ目に、また森林伐採を避けるために代替地活用の提案をすべきと考えるがいかがか。8つ目に、森町の新エネルギー政策において太陽光発電の位置づけについて質問いたします。
町の答え 町長 岡嶋康輔
お答えいたします。本町の森林整備計画は、北海道が策定する広域の地域森林計画に沿って市町村が5年ごとに作成する法定計画であり、町の林況や地形に応じた具体的な整備方針や施業基準を定めます。計画は、山地災害防止や水源涵養などの公益的機能も最も重視しており、これらは町民の生命、財産を守る上で不可欠でございます。大規模な森林開発については、厳格な手続が求められ、従来は1ヘクタール超の林地開発許可審査の対象でしたが、太陽光発電の増加や事故事例を受けて制度が強化され、2024年4月の政令改正により太陽光発電設備は0.5ヘクタール超でも許可審査の対象となりました。許認可は、町ではなく北海道が行い、地盤の安定や水源保全、土砂災害防止など、森林の公益的機能への影響を総合的に審査します。本町は、この計画を基軸に国、北海道と連携し、森林の保全と町民の安全を最優先に政策を進めていきます。以上を踏まえ、以下質問項目ごとにお答えします。最初に、1点目の森林整備計画の成果と課題についてですが、成果としては地域森林計画に基づき、山地災害防止、水源涵養等の公益的機能に応じた区域設定を行い、施業方針を明確にしてきたことが上げられます。人工林における路盤整備や間伐の推進により、施業の適正化を図ってきた点、さらに8,325ヘクタールに及ぶ森林林床の取得により、地域材のブランド化を推進できたことも成果でございます。一方で、課題としては、高齢級人工林の増加、不在村所有者による管理不全、ナラ枯れなどの森林被害の拡大があります。加えて、地域森林計画の対象外となる原野や雑種地での開発行為が増加しているため、町としてその開発行為を十分に把握できない実情がございます。そのことから、町が管理、所管する責任の範囲の中においては、当該開発行為における違法行為を見つけることは困難であると認識しております。次に、2点目の森林整備計画と太陽光発電の優先関係についてですが、森林は町民の安全を守る山地災害防止機能や水源涵養機能を担う極めて重要な存在であり、本町としては当然ながら現状の森林整備計画は優先されるべきものと考えております。次に、3点目の太陽光発電施設の実態把握についてですが、地域森林計画区域内であれば伐採届により事前に把握することは可能でございます。しかし、1点目の答弁でも触れましたが、区域外の山林や、そもそも開発行為に該当しない小規模な太陽光発電設備については、町として把握が難しい状況にあります。また、地域森林計画の対象外となっている原野、雑種地等においては、伐採届出の提出が不要となる場合があるほか、太陽光発電設備であっても設置面積が0.5ヘクタール以下の場合には開発行為に該当せず、届出が不要となります。そのため、町として事前に事業計画を把握できず、事業者との情報共有や指導、意見交換が行われないケースが生じる場合があるものと認識しております。次に、4点目の新規計画の有無についてですが、現在町として情報を得ているものは駒ケ岳地区1件、沼尻地区1件の計2件でございます。次に、5点目の独自条例の制定についてですが、違法かつ無秩序な開発行為の抑制に関する独自条例の制定につきましては、地域住民への説明や合意形成などを丁寧に進める必要があるほか、条例の内容によっては事業者の活動に一定の制約を及ぼすことから、上位法令との関係性等を慎重に判断し、検討してまいります。次に、6点目の災害時の事業者責任についてですが、条例が制定される際には事業者との事前協議における災害防止措置の徹底、維持管理体制、緊急時の連絡体制などについて十分に確認し、必要な安全対策、保全対策を求める内容は検討事項に含まれると考えております。次に、7点目の森林伐採を避ける代替地の提案についてですが、現状において具体的な事業計画や設置場所の選定は、基本的には事業者自身が法令や期日的条件を踏まえて検討すべき事項であると考えております。その上で、本町としましては、必要に応じて制度面の情報提供や相談対応を行い、地域森林計画推進の観点からは可能な限り当該計画等への影響が少ない形で事業が進められるよう適切な助言に努めてまいります。最後に、8点目の太陽光発電の位置づけについてですが、平成27年度に策定した森町地域新エネルギービジョンは令和6年度で満了し、3月に今後の取組指針を取りまとめたところです。公共施設への太陽光発電、蓄電池導入については、政府の導入目標に沿って積極的に取り組む方針であり、町内や各施設との情報共有に努めてまいります。また、住宅用太陽光発電システムについては、引き続き普及啓発に努めるとともに、実情に合わせた制度見直しも検討してまいります。今後の太陽光発電の位置づけは、現在策定中の森町地球温暖化対策実行計画の区域施策編に包含される予定でございます。以上です。
議員の再質問 13番 松田兼宗
まず、町長も含めて、皆さん方、一番感じていることだと思うのですが、私自身も一番最近感じていることは、5号線を走っていて、いかに太陽光パネルが多くなったか、見かけるようになったかという問題なのです。いつの間にかできているというのが実情。それを町は把握していないということなのですよね。把握できないのだと。だから、私はそれだとまずいのではないかなと思っています。というのは、景観上の問題、それと畑地の問題。畑地を無断で転用するのはできないわけですね、農地法からいっても。そういうものさえ、もしかして違法でやっている可能性があるわけです。森林法の絡みもあります。そういうことからすれば、先ほど積極的に考えるみたいなことを言っていましたけれども、独自な条例を考えざるを得ない。今現在釧路はじめ、白老、根室、いろんな場所で太陽光発電の問題に対していろんな問題が提起されています。それはなぜかというと、要するに環境破壊なのです。そして、森町では、道全体でできている森林整備計画なのですけれども、森林整備計画というのは環境保全、山地災害防止機能と水源涵養機能の維持、強化が目的でなっているのです。それが町長は最優先であるというふうに述べました。だけれども、新エネルギービジョンにおいてどういうことを言っているかというと、新エネルギーを太陽光発電、森の町に関しては太陽光発電が一番適しているのかなというふうに書かれて、私はそれを認識していますけれども、それをやるということは矛盾するわけです。環境保全、森林を守らなければならないということを最優先であるにもかかわらず、そういう森林を伐採し、あるいは違法に農地など、牧草地も含めてですけれども、そういう形で太陽光発電を造るということに関しては、かなり矛盾する政策であるだろうと。その辺をどうやって整合性を取っていくのかというふうに、まずその辺をお聞きしたいのですが、今現在、先ほど2件あると言っていました。沼尻地区については把握していないですけれども、今日の冒頭の行政報告の中で初めて聞きました。風力発電を森川に14基立てるという話。計画があるのだというのを初めて今日聞きました。それだって、かなり問題が出てくる可能性があるわけです。それをどうやって規制するのか。国の法律では、0.5ヘクタール以上の場所に関しては届出が必要であるとか、それは道の許可であるとかという話になるのですが、今各地でそういう問題が起きる中で、条例を制定して規制をかけるという動きがあるわけですよね。それを森町でもやらざるを得ないのではないですかというのは、1つ大きな理由があります。なぜそうなのか。森林を守らなければならないのか。それは、森という地名なのです。森という町です。森をなくするのですか、開発によって。そういう話にはならないでしょう。木がたくさん生い茂る場所だというオニウシから発せられたと言われていますけれども、森の名を冠している以上は、森林を町長は優先しなければならないというのは言っているけれども、それをさらに森の町の場合は最優先に考えて位置づけなければならないのではないですかと私は思っているわけです。とすれば、今実際に駒ケ岳地区の計画があるという話を町長は言いましたけれども、実際にシャロレー牧場の跡地の牧草地の話だと思うのですけれども、主に33ヘクタールの牧草地です。それにパネルが敷かさるのです。どういうことになりますか、それをやったら。確かに人は住んでいない場所です。だけれども、景観上いって、少なくとも牧草地であろうとも、木の伐採はせざるを得ない場所でもあるわけです。とすれば、どうにかその辺を押さえる形の規制をかけるための条例をやっぱり最優先につくって、規制をかけていく姿勢を示さないとならないのではないかと私は思うのですけれども、いかがでしょうか。
町の答え 町長 岡嶋康輔
お答えいたします。まず、基本的には考えなければならない一番大切なポイントが何点かあると思います。地域にお住まいの方々が自分が住み暮らす周り、町に対してこのような町になってほしいとか、こういうまちづくりを進めたい。それは、原理原則、その集積がやはりこの森町のまちづくりであり、行政運営に私は反映されるべきだと思います。そして、もう一点は、今いろいろ懸念と思われている内容ですとか、様々な事案、事例を議員のほうからお話しいただきましたが、大事な点は違法なのかどうかというのが一番大事です。独自条例というところのお話も今出ましたし、今道内のとある地域においては、独自の条例を今つくろうとしているという話も直接その首長からも聞かせていただきました。しかしながら、上位にある法律を覆すような、またそれに競合、相反するような条例というものは、これはもう釈迦に説法だと思いますけれども、つくることはできないと、そういう認識でおります。基本的には、景観というお話とか農地のお話も今議員のほうから出ました。違法な行為は駄目です。それは、取り締まられるべきだし、是正はしていかなければならないと思います。当然違法な森林伐採は駄目ですし、違法な農地の転用はもちろん駄目です。当町で把握できる所管業務、所管の範囲内においては、これは今までどおり徹底してやらせていただきますし、当たり前のように徹底するというか、法にのっとって行政は進んでいきますので、そういう点においては農地の転用、森林伐採。景観という言葉に対しては、今のこの時点ではもう少し議員のほうからお話を聞かなければ、何とも答弁のしようがないところではありますけれども、引き続き法にのっとって、行政事務については取り進めていくと、そのように考えております。以上です。
議員の再々質問 13番 松田兼宗
実際条例を制定するのにかなりためらっている部分があるのかなというふうに今受け取りましたけれども、最近では白老町の町長がつくるということを表明しましたよね。そういうような各自治体の動きがある中で、さらに今道庁において知事に対するデモが盛んに行われていると。だんだんやるごとにデモが、反対の声が。それはなぜかというと、全部釧路湿原を含めた部分の保護をしなければ駄目なのでないのかという声なのです。しまいに最悪なのは、知事辞めろまでの発言になってきている状態になっているのです。北海道の場合、特に自然が豊かなのをどうやって守っていくのかという問題。先ほど言いましたように、森の町は森という町名なのですから。それを、あえて破壊するようなことはやるべきではないのではないのというよりも、もしやっていくとするのなら、森という名前を返上すべきだと私は思います。そういうようなことからすれば、規制としては国の法律というのはあくまでも0.5ヘクタール以上の申請です。だけれども、実際にいろんな場面でそういう太陽光発電の問題、先ほど風力の発電も今後問題になるのかなと思ったりもしますけれども、そういうことからすれば独自な条例をつくる中で規制をかける。そして、今の状態だと事業者の善意に任されている状態でしょう。それではまずいのではないですかというふうに私は思うのです。実際に規制をかける、何らかの規制を許可するにしても、町自体がそういう発電施設を造られることって全然把握されていない状況自体、私はおかしいのだと思います。そういう意味では、やはりきちっとした条例を設定する中で独自の条例をつくって規制をかけていく、そういうことをやっていかない限り、森林整備計画なんて絵に描いた餅になります。それが矛盾していることなのです、エネルギー開発との絡みで。先ほど町長は言いましたよね。森林を優先事項なのだと。それを破壊する行為をやることをどうやって抑えるかを考えなければならないのではないですかと私は思うのですけれども、いかがですか。
町の答え 町長 岡嶋康輔
お答えいたします。重ねての答弁にはなるのですけれども、まず違法行為は駄目です。違法行為は是正されるべきでありますし、当然それは所管する業務内においては我々はしっかりと行っていきます。基本的に、先ほど事業者の善意等々という、そういう話もありましたけれども、基本的には私有財産であります、土地も含め。私有財産に対してどういったことをするというか、基本的には国の最高の憲法でそれは保障されています。それに対して、憲法を通じて法律、条例、政令、いろんなものが下にひもづいてくるのですけれども、仮にその条例をつくりましょうというときの立法事実というか、それにおいてすごく定性的なものというのは、逆に定量的なものがあるのかどうなのかというのはあれですけれども、例えば森町の町名が森だから森を伐採する、そういった事業は認めませんということは理由にならないのです、立法事実として。それは、承知していただけることだなとは思います。その中でも、議員がおっしゃりたいことは、やはり私も最初の答弁でしましたけれども、無秩序なもの、違法なものをやっぱり防いでいくために上位の法律を補完する、そういった条例、それをつくっていくべきなのではないかという話だと思います。その点に関しては、景観というところに関しては、今の時点では答弁はできませんけれども、農地だったり森林ですとか、様々な地滑り等々、いろんな法律の中において、この森町が喫緊の中で抱える課題に関しては、これはやっぱり条例も制定して、これは防いでいかなければならないと思います。その検討の中において、やはり憲法で保障されている財産に対する考え方、これが非常に難しいというのが現状であり、その点に関しては北海道も今とある地域も非常に頭を悩ませているのかなと思います。それと全く同じ状況に今この森町が当てはめれるかというと、そこがなかなか難しいところでありまして、強制的にその条例を施行して、事業者に規制を施す。間接的に事業の進捗を阻害する。逆に訴訟されるケースもございます、そういうところは。ですので、立法事実をしっかりと把握して、何が法律的に問題なのかというところをしっかりと定められなければ、この条例制定というのは非常にハードルが高いし、難しいと思います。森林に関して、森町という名前を使って森の木を外部に売っていく、アピールしていく、そういったものと矛盾するのではないかというお話もありましたけれども、そちらはそちら、しかしながら行政として法にのっとって進めなければならないところは、これはそのとおりでありますので、ご理解いただければなと思います。以上です。