せたな町議会 令和6年第3回定例会 2024年9月17日
最低賃金引き上げの影響への対応について
- 聞いた人
- 藤谷容子 議員
- 答えた人
- 町長 高橋貞光
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 3番 藤谷容子
1問目の質問です。最低賃金引き上げの影響への対応について、北海道労働局の審議会は、今年10月から道内の最低賃金を50円引き上げて1,010円とする答申を出しました。今までの最低賃金では、家族の支え無しに健康で文化的な生活は送れない状況にあり、そこに物価高騰が続き国民の暮らしはますます厳しくなっており、最低賃金の引き上げは当然でありまだまだ安いと考えます。経済の好循環を作っていくためにも賃上げは重要です。しかしギリギリの経営を強いられている小規模事業者や人を雇っている農業者から賃上げはきついという声を聞いています。コロナ禍をなんとか乗り切ったものの社会保険料の事業主負担分を払うことが苦しく、もう経営を続けられないのではないかと悩んでいたところに最低賃金の引き上げでさらに厳しい状況に追い込まれている話を聞いています。中小企業は、地域社会と住民生活に貢献する存在であり、ものづくりやサービスでの需要に応え雇用を生み出しています。基幹産業である一次産業はもちろん大事で福祉事業所もなくてはならないものです。またその他の中小企業、小規模企業の振興も町として真剣に考え支援するべきです。中小企業の最低賃金引き上げ支援は、本来、所得の再配分機能などで国が責任を持って対応するべきだと考えますが、影響が広がってしまえば取り返しのつかないことになります。町として実態調査を行い、事業者を支える施策の実施が必要と考えますが町長の見解をお聞かせください。
町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)
それでは藤谷議員のご質問にお答えいたします。最低賃金は、最低賃金法に基づき最低額を保障し労働条件の改善や労働者の生活の安定などに資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的に国において決定されるものでございます。また地域別最低賃金は、最低賃金法により地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定めなければならないと規定されております。労使、それぞれの意見を考慮し決定されたものと思います。北海道の最低賃金は昨年度から50円引き上げられ、令和6年10月から1,010円となり最低賃金の引き上げは藤谷議員同様、物価高騰が続く中、労働者の生活水準を維持するためにも積極的に賃金水準の底上げを図る必要があると考えておりますが、事業者を支える施策について国は中小企業等の生産性向上を支援する業務改善助成金といった、いわゆる企業としての業績を上げることでその賃金が上がった分の負担を軽減するという意味での支援制度をはじめ、賃上げ促進税制など税制優遇の制度も設けているところであり、町としては、こうした各種支援制度の活用を促すための周知に努めてまいりたいと思います。また最低賃金の引き上げに対する支援ではなく、中小企業等の継続的な発展に向け設備投資等による事業者の負担軽減に対するものをはじめとする現在町が行っている補助事業などを有効に活用していただくことで今後も支援してまいりたいと考えております。なお実態調査については、町として実施する考えはございませんことでご理解いただきたいと思います。
議員の再質問 3番 藤谷容子
再質問を行います。今の国が行っている支援策では全然行き届かないというか、それだけでは足りない本当に困っている事業者がたくさんいます。特にこの11年間アベノミクスの異次元の金融緩和、大企業、富裕層応援の国の政治によって国民は苦しめられてきました。一方で、大企業の純利益は11年間で3.2倍になり大企業の内部留保は539兆円です。本来はこの格差を是正し、例えば内部留保の一部に課税するなどして中小企業、小規模事業者を支援するべきだと考えています。そうしたことを国に求めていくとともに、町としてできることもっとあるのではないかと思います。地域自治体の主体的な姿勢や責任を明確にした中小企業、小規模企業振興条例というものを制定している自治体が全国では25%あるということです。地域ぐるみで中小企業を重視し支援すると宣言して地域の中小企業を励ましています。今回の最低賃金引上げに対して経済的な支援を町としてどのようにするのか確かに難しいと思います。しかし、それぞれの事業者の実態を踏まえて独自施策を検討する必要があると思います。福祉事業所については要求をまとめて町に提出しているということですので、ぜひそれを実施していただきたいと思います。またその他の事業所について、ある商店の方は、大変なときに町長が訪ねてきて頑張ってやってくれているというような声掛け一つで励ましされるのにと言っておられました。もちろんそれだけでは不十分だと思いますが、応援する気持ちを表すことも大切です。またこの町には縫製工場があります。実は私が今日来ているこのブラウスもその工場で縫われたものなんですけれども、Tシャツでもトートバックでも何でも縫えるところですが、町からの注文はないと言っていました。町で買えるものは買う。町の業者にやってもらえる仕事をやってもらうということは既にやっていることと思いますが、もっとできるということです。町のあらゆる産業事業者の支援をするという立場で実態調査を行い、できることはないかと考えていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)
それではお答えをいたします。まず今回の最賃の引上げということは町内事業者ばかりでなくて、この物価の値上げもそうですが、町の財政にも大変大きな影響が出ているところでございます。そうしたことで町としても、自らの財政の健全化に向けて改めてまたいろいろな見直ししていかなければならないと厳しく受け止めているところでございます。議員のご質問の町内事業者に対する支援でございますが、町としてはこれまでも様々な形で事業を展開してきております。やはり消費者の希望に沿った、あるいはまたそういった店舗づくりですとか、いろいろな事業を展開しているところでございますが、そうしたこともこれからもしっかり進めていかなければならないというふうに思っております。国の税制の改正のお話もございましたが、それは国としてこれからの経済を進める上で、今の最賃の改正と合わせて経済が停滞しないような形でしっかり支えていくという、これは今後大事なことではないかというふうに思います。町の独自施策ということでありますが、先ほど申し上げましたように町としてはいろんな形で応援をしてまいりたいということは、これから考えていかなければならないというふうに思っておりますが、しかしそれも町の許せる財政の範囲内ということはこれは議員もご理解いただけるというふうに思いますので、そういったことを整理をさせていただきながら今の事業をまずしっかり継続していくということを前提として、次何ができるかどうかということについても少し整理をしてみたいというふうに考えているところでございます。町として引き続き中小事業者、町の事業者を応援していくという気持ちに変わりはございません。
議員の再質問 3番 藤谷容子
応援していきたいということをはっきり言っていただけたのはよかったと思います。今の国の政治は自己責任ということが言われて、強い者だけが行き残ればいいという感じがありますが、せたな町はそうではないと。例えば、農業にしても大規模化、スマート化を進めているところだけを応援するわけではない。一生懸命やっている小さなところも応援していくということをぜひやっていっていただきたいというふうに思います。何ができるか、いろいろ本当に自治体のほうも賃金アップということでは負担があるわけですから簡単ではないというふうに思いますけれども、それでも本当に困っている事業者が廃業していくことがないように何ができるか実態をつかみながらやっていっていただきたいと思います。
町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)
議員言われることもっともだというふうに思います。強い者が生き残ればいいと、強い者だけが生き残れば良いということは決してそうではないというふうに思います。ただ町内の消費だけでこれは事業が成り立つということではございません。そういう意味では、町外の事業者との競合というのは当然出てまいりますので、そういった意味で一方で競争力をつけなければならないというふうにも考えます。これは事業者の経営手腕というものも問われる時期に来ているなというふうに思っておりますので、いずれにしましても町内事業者がこれからも事業継続ができるようなそういった考えで町政を運営してまいりたいというふうに考えております。