厚沢部町議会 令和6年第3回定例会 2024年9月10日
J-クレジット制度の取組と促進
- 聞いた人
- 佐々木宏 議員
- 答えた人
- 町長、農林課長
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 佐々木
令和6年第3回定例会、一般質問をさせていただきます。世界各地で気候異変が常態化する中、本年、日本では、7月に秋田県で記録的大雨、8月には台風10号が九州に襲来、日本各地で河川の氾濫や土砂災害、暴風被害などが多発しています。本日は、地球規模の問題に関係するJ-クレジット制度の取組と促進をと題しまして、町長に質問します。温室効果ガスの排出削減・吸収量を「クレジット」として国が認証し、取引を可能とする制度の一環で、厚沢部町所有のレクの森やたいこ山などの町有林の有効活用方策として、森林由来「クレジット」として販売する事業化に向けた取組や水田作付農業者による水稲における中干し期間の延長・取組による「クレジット」があります。水田から発生するメタンを減らす効果のある取組に向けた農業者の意識醸成が必要であり、また、温室効果ガス排出削減で享受する利益によるまちづくりが大切と考えるものです。町長の所信を伺うものです。
町の答え 町長
佐々木議員のJ-クレジット制度の取組と促進についての御質問でございます。J-クレジット制度は、省エネ・再エネ設備の導入や森林経営などの取組を通じた温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジットとして認証する制度であり、本町におきましては、公益財団法人北海道環境財団を通じて「うずら温泉の木質バイオマスボイラー導入事業」として二酸化炭素422トンのクレジット認証を受け、令和5年3月に売却代金34万9,360円を受け取っております。御質問にあります「森林由来J-クレジット」は、間伐等の森林経営活動による森林の炭素吸収増加量をクレジット化する仕組みであり、クレジットの販売により得られた資金を森林経営に必要な経費として活用することも可能であります。しかしながら、取組を進める上では、認証等の審査や吸収量算定のモニタリングの費用が発生し、これに見合うクレジットが確保できるかも検討していく必要があります。次に、「水稲の中干し期間の延長」につきましては、直近2年間の中干し期間の実施日数より7日間以上延長し、所定の審査を受けることで農業者はクレジット収入が見込める制度であり、クレジット支援サービスを提供する企業等を通じて取引が行われております。この取組は、ある程度まとまった面積や地域で行うことにより、農業者の収入確保の一つとして有用な制度と捉えておりますが、一方で、認証等に要する費用が発生すること、さらに、中干し期間の延長による収量の減少や品質低下なども懸念され、経営にマイナスとならないよう注意が必要と考えております。町といたしましては、ゼロカーボンやカーボンニュートラル達成に向けた温室効果ガス削減の取組を進めながら、各分野でのJ-クレジット制度の活用も検討していくこととし、各関係機関の協力を得ながら、制度の周知も図りつつ、クレジット化可能なものを検討してまいりたいと考えております。
議員の質問 佐々木
町有林については取組の検討が必要ですよというようなご答弁ですけれども、山林に関する情報収集の実態というのはどの辺まで捉えておられるのか、よろしくお願いします。
町の答え 農林課長
森林に関する情報収集ということでございます。森林につきましては、現在、厚沢部町内に森林計画としてあります面積が7,580ヘクタールとなっております。このうち85パーセント程度の針葉樹、また、広葉樹では残りの15パーセントというような構成となっております。さきに作成しました厚沢部町のカーボンニュートラルビジョン、この中におきましては、二酸化炭素産出量が2万6,404トンというふうな推計をしているところであります。以上です。
議員の質問 佐々木
参考までに、2万6,400トンの二酸化炭素の吸収が見込まれるということなんですけれども、そういった部分で、道のほうでも道有林のオフセットクレジット、そしてまた、既に取り組んでおられる道内の市町村協議会もあるわけですけれども、そういった部分を参考にした、幾らの単価になるかというような、その辺の見込みはあるんでしょうか。
町の答え 農林課長
町内森林のクレジット化に向けた取組でありますが、これにつきましては、クレジットに先立ちまして、厚沢部町ではカーボンニュートラルビジョン、これを策定しております。森林吸収も含めた中で、ゼロカーボン、マイナスカーボンを実現するという計画が既にありまして、これをJ-クレジットで販売していくとなると、当初のカーボンニュートラルビジョン、これの目標達成がちょっと困難となるという場合も想定されております。ですので、森林のJ-クレジット化についてというよりは、まずはこのカーボンニュートラル2ビジョンの達成に向けた森林からのCO吸収、これをビジョンの中に含めて、各種ゼロカーボンに向けた施策を実現していくということになるかと思います。ですので、森林につきましては、J-クレジット化ということは慎重に考えていきたいというふうに考えています。
議員の質問 佐々木
それでは、具体的に、企業側とのバーター取引というようなことで、需要枠が幾らあるかとか、そういうような把握というのはされていないということで判断してよろしいんでしょうか。
町の答え 農林課長
はい、そのとおりであります。カーボンニュートラルビジョンにのっとって進めていくということでございます。
議員の質問 佐々木
町長が関係機関の協力も得ながら検討を進めたいということをおっしゃっております。その一つに、樹木の種類とか本数を含め、二酸化炭素の吸収量の大枠は捉えておるんですけれども、森林組合がより細かいそういった算定といいますか、そういうような機能を果たすような組織体というか、そういうふうな部分ではでき得ないものなのでしょうか、その辺はどうでしょうか。
町の答え 町長
まず、厚沢部町にどれだけクレジット化する量があるのかどうか、詳しく調べていないのかということがまず一つだと思いますけれども、これは、樹種だったり、樹齢だったり、そういうものをきちっと調査をして、それで幾ら幾らになりそうだということをまず決めて、それから今度業者とのやり取りということになると思うんですけれども、この制度を実施するに当たりまして、町とか森林組合で簡単にできると、そういうものではないというか、それになったら人も財も相当投入しなきゃならないということになります。今、現在、日本でやられている他の地方自治体のやり方ということは、全てそれを調査をしてくれる、そういう会社にまず委託をすると。それで、これだけになりますよ。それで、相手側の業者、買ってくれる会社とのまでやっていただくと、そういう、やっていただく会社と、あるいは大手の企業であれば、企業自ら買いますから、全部そういうのを、国の審査まで業者、大手の企業がやるというパターンの2パターンが大体今主流であります。先日、私も道林協会の役員の研修でちょっと勉強させていただきましたけれども、同じ森林面積でも、もう単価が半分以下になるA自治体、B自治体、それだけ差があると、なぜそんなに差があるんですかという話をしたところ、やっぱり木の種類というのと、それから木を切る計画があると、そうなるとやっぱり当然下がってくるよと。また植えていく、植えていかないということもありますので、なかなか厳しいということもありますけれども、先ほど答弁もさせていただきましたけれども、有効な財源にもなるわけですから、先ほど農林課長がお話ししたように、ゼロカーボン、当然ゼロカーボンも厚沢部町の目標、北海道も日本もということです。クレジット化してよそへやると、よその企業にやるとなると、それは厚沢部町のゼロカーボンの数値から引かれるということもありますので、ゼロカーボンを目指しながら、そして有効な、どこまでできるか、それもきちっと調査してやっていきたいというふうに思っています。
議員の質問 佐々木
温暖化防止は4つの方策があるというようなことなんですけれども、やっぱり厚沢部の一つにはJ-クレジットというかそういった取組が、今聞くとかなり遅れているなという判断をいたしました。大きな課題もあるところですけれども、ぜひとも取組に向けて進んでいくのが正解だろうとういうふうに思うところであります。次に、農業者の水田の中干しの関係であります。これにつきましては、JA厚沢部支店も4月にオンラインの北海道水田作付者全戸対象だったんですけれども、それぞれオンライン研修会がございました。町内ファクス等で組合員にも呼びかけしたところですけれども、参加されたのは私1人だけでした。そういったようなことで、近隣の農家仲間は、何かそういうのがあるんだぞと、興味は示しているんですけれども、具体的な内容に関してはきちっとと周知していないというようなことで、やっぱり制度の周知の方策という部分で、どういうふうなことで取り進んだらいいと考えておられますか。よろしくお願いします。
町の答え 農林課長
水田中干しに関わる農業者への周知ということでございますが、これにつきまして、私どものほうも、農協で4月に説明会を開いて参加者が少なかったというふうなことは聞いております。そういう点も踏まえまして、まだJ-クレジット制度、中干し制度も、最近追加された取組でありますので、まだ周知が行き届いていないかと思っております。これにつきましては、折を見て農協と連携を図りながら、こういう制度があるということで、取組を考えられる農業者さんがいらっしゃるかどうか、周知を図っていきたいというふうに思っております。以上です。
議員の質問 佐々木
町長の答弁で、中干し延長で、収量、品質低下の心配もされるという部分、答弁おっしゃっております。そういった部分も含めて、農協のみならず、やっぱりそういった営農技術といった部分で普及所さんも交えた町主催のそういった研修会開催が必要でないかというふうに考えるんですけれども、その取組についてはいかがでしょうか。
町の答え 農林課長
普及センターを含めた研修会の開催につきましては、必要に応じて検討してまいりたいと思っております。ただ、このJ-クレジット、周知を図る上では関係機関と連携しながら進めていくんですが、実際には、取引をまとめていただく企業、業者さんのほうの関係もございます。ですので、こういう制度がありますと、中干しについては、減収のリスクというものも言われておりますので、そういったものも周知を図りながら、研修会等を開催していくということになろうかと思っております。また、周知に当たっては、全国8県の公的な機関で栽培試験をやられた結果では、約3パーセント程度やっぱり減収したというデータも出ているところであります。こういったものも含めまして、メリット、デメリットを含めて周知、また研修会等関係機関と実施を検討したいと思っております。以上です。
議員の質問 佐々木
中干しによって3パーセント減少したというような御答弁でございますけれども、本年に限っては、むしろ中干ししたことによって倒伏防止が図られて収量増につながった年でないかなというふうに私は判断しております。また、業者、仲介業者といいますか、そういった分が必要ですよということなんですけれども、北海道においては、農協系統はもうそういった仲介業者が確立しております。あと、農家の取組の方法がいろいろあります。例えば、何もしないで中干しした場合は、要するに農家の取り分が1,000円、秋起こしすると3,500円取られて、そういった取り組む体制をもう既にやるという機運になると農家が取り組める状態になっています。そんなようなことで、ぜひとも町内での研修会開催をお願いするものであります。あわせて、森林含め、総括した取り進めで、J-クレジット制度の活用に向けた取組実施に邁進することを切に願って一般質問を終わります。どうぞよろしくお願いいたします。