福島町議会 令和7年度定例会9月会議 2025年9月16日
ヒグマ対策について
- 聞いた人
- 熊野茂夫 議員
- 答えた人
- 町長 鳴海清春
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 7番 熊野茂夫
通告書に従って「ヒグマ対策について」町長に一般質問をいたします。7月12日早朝、三岳市街地で新聞配達員がヒグマに襲われ尊い命が失われました。被害者のご冥福を心よりお祈りいたします。これまでに白符地区で畑仕事中に恒例の女性が、一昨年、千軒岳への登山者がヒグマに襲われる人身事故が発生していますが、今回のような住宅街へのヒグマの出没はこれまでには経験がなく、短時間でその最良の対応策を判断し実行する危機管理には町長、職員の皆さんは苦慮されたことと思います。6月上旬に月崎ニュータウン、7月9日からは月崎1,2、横綱ビーチ付近と頻繁に目撃され、12日に三岳市街地の人身事故が発生、この時点で北海道より福島町一円にヒグマ警報が発令され、7月18日3時30分に捕獲、駆除されましたが、これで注意報に変わり8月11日まで継続されました。DNA鑑定の結果、高齢女性を襲った個体と、新聞配達員を襲い、月崎地区で徘徊し続けた個体のDNAが一致したとの連絡を受けました。この間、町民に対しては人身被害を避けるべく注意喚起が繰り返しなされ、一定の終息にいたっております。ヒグマの市街地への侵入による人身被害の危険等、ヒグマ出没に対する対応の検証と、今後の対応策はたてられていると思いますが、その基本的な考え方と次の点についてお答えください。1、頻繁に月崎市街地に出没、徘徊時点で町独自の警報発令の選択肢は考えられなかったのか。今後は警戒警報を町独自での発令を検討してはどうか。2、9月1日より改正鳥獣保護法が施行され特にも「緊急銃猟」として、市街地に侵入したヒグマを市町村の判断により猟銃で駆除できることとなりますが、町長、職員の現体制で対応できるのか。ヒグマ対- 18 -策の専門家の配置等、組織体制構築の検討が必要ではないか。3、今後、ヒグマの市街地侵入を防ぐための電気柵等の全町配置や定期的な除草に係る人件費などの財政的措置についてどう考えているか。以上をお伺いいたします。
町の答え 町長 鳴海清春
熊野議員のご質問にお答えいたします。近年の気候変更による影響を受け、町内では7月9日以降市街地でのヒグマの出没が相次ぎ、12日早朝に町民がヒグマに襲われ、北海道により道内初のヒグマ警報が発出されております。そのヒグマは、18日にハンターの協力により捕獲され、結果として、4年前に人を襲ったヒグマとも一致しております。なお、その後は、市街地での出没は皆無となっており、ヒグマ警報及び注意報は解除となっております。この度の事故が全国・全道的にもまれなケースであり、町では、庁舎内での検証はもとより、北海道及び北海道立総合研究機構とも連携をしながら検証を進めることとしております。1点目の町独自の警報発令の検討についてですが、ヒグマの警報等の発令に関しては、北海道が「北海道ヒグマ注意報等発出実施要領」に基づき発令しており、市町村独自の判断での警報発令はできないものと考えております。なお、町独自の警戒警報の発令に関しては、現時点では考えておりません。2点目の緊急銃猟の体制についてですが、改正鳥獣保護管理法による緊急銃猟に関しては新たな制度であり、道内においても研修会や訓練を通じて様々な検討が行われており、庁舎内において、緊急銃猟等の各種制度の理解を深める必要があると認識しております。当面は、新制度の推移を見ながら現行の体制で、ハンター及び町並びに警察の三者の連携で対応してまいりたいと考えております。なお、ヒグマによる事故等が発生した場合には、「北海道ヒグマ緊急時専門人材派遣事業」を活用した対策を講じることとしております。3点目の電気柵や定期的な除草に係る人件費などの財政的措置についてですが、今般は、緊急的に様々な措置を講じましたが、今後は山からヒグマの侵入を抑えることを主眼に、人里との境界に電気柵を設置する計画としております。また、除草に関しては国などの財政措置を考慮しながら判断してまいりますが、引き続き実施が必要であるものと認識しております。この対策については、鳥獣被害防止計画を策定している当町では、特別交付税ルール分の算定根拠に基づき、事業費の80パーセントが財政措置されることから、必要に応じた対策を引き続き講じてまいります。
議員の質問 7番 熊野茂夫
本当に人命が失われるという、とっても痛ましい結果になったわけですけども、今ここで先ほど佐藤議員の方からも様々な当時のやり取りなされて、町長はじめ関係者、特にもハンターさんなんかは相当に苦慮されたというその現状は痛いほどよくわかるんですよね。ですから、この状況が起こって、人身事故痛ましい事故起こったんだけども、これが福島のこれからの熊対策について決してもう二度とこういうことが起こらないでほしい、起こらないようにというその決意を持って、やっぱりこれから望んでほしいなという思いで今この場に一般質問をさせていただいております。だから、おそらくこういうことというのは、一番入口のところは町のリーダーの町長の一発目の危機管理に関する町民に対する決意をきちっと述べて、そのうえで行動していくというのが一番大事な姿勢なんだろうなと。これは今回の熊のことばかりではなくて、さまざまなこれから天災いわゆる自然災害等の被害が起こって、それが結果として人身被害に繋がってくるような場合というのが往々にして今の気象状況から見るとあり得ると思います。ですから、その時には是非、本当は今回の場合であっても、細かくきめ細かく何度も何度も防災無線を使って町民に呼び掛けはしていたんですけども、できれば、町長の生の声で一回ぐらいは緊急的なことで- 19 -「気をつけろ」という言い方をするぐらいの決意があってほしかったなという思いは、私は月崎のど真ん中で家の目の前を熊が走って行ってその動画を見せられて、すぐ向かいの所も窓から熊に覗かれたというあの現状を見たときに、私が20代の頃に熊の生息域の中で仕事をして、しょっちゅう熊とのニアミスを起こしていたその経験が思いだされまして、「あら、これは大変なことだ」と感覚的にはそんな思いしていたんですけども、そんな感覚的なものではなくて、きちっとやっぱり危機管理・危険回避を町民の生命と財産を守るという観点からそれをやっぱりやっていくと。もう二度とこれは町内でそんな事故には遭ってほしくないという風に私は思いますので、そのうえで前段で佐藤議員の方から猟銃の今回改正の問題とそれとハンターさんの問題、ここにはやっぱりなかなか難しい点があると思います。これから町でもってマニュアルを作っていく時に、その辺のことをできるだけシンプルに危険回避ができるような視点を持って動かないと、いざ行動を取る時になるとなかなか行動がしづらいなと、最終的なところでの一つのたった一つの判断なので、そこに向かって出来ればいいマニュアルを作っていただきたいなという風に思います。それで、ハンターさんという言い方を一口に言いますと、趣味の世界で猟銃の許可を取ってハンティングすると。いわゆる相手は鳥だったり、今だったらシカも入っているんだろうと思いますけども、その辺でのハンター資格を持って猟銃を撃っていく人方と、ずっと昔から我々の日常の生活環境の中で当然生活のところと熊の領域とのやり取りが農業だったり森林事業だったりの中でやり取りしていく中で、そこで人身被害を防いだり、いわゆる人の命を守るという点でもって昔からいたハンターさんっていたんですよね。それがある時から駆除があまりされなくなってしまってから、ぷつんと切れちゃって現在に至っていると。当町には、幸い色んな自らその思いを持ってやってくれているハンターさんがいるようなので、その方を中心にしてやっていけば、きっと良い形が組み立てられるのかなという風にして私は思います。その辺のことで当然そうなってくると、そこのところに特化したいわゆる駆除に特化した形でのハンターさんの身分的な保証とか様々なことについて、これまでのところをやっぱり抜本的に考えてあげるという言い方はおかしいですけども、考えなおしてきちっとしてやっていかないと、なかなか厳しいもの、今後の後継という問題も含めて大変になるのかなと思います。その辺のことの考え方をまず1点、町長はどんな風に考えているか。8月29日かその辺りの新聞記事から見ていると、ハンターに対する雇用への交付金をという言い方で載っていました。この交付金の中身はまだそれぞれ色々あるんだろうと思うけども、いわゆる会計年度の段階で町でもって雇用するところの援助するよとか、専門員とのやり取りがどうだとかっていう中がここの中で書かれているんだけども、その辺もまた有効に町の方でもって活用すると。特に当町のところでもって、この人身被害あるということであれば、それなりの入口のところを道なり国なりの交渉が強烈な交渉が町長の姿勢1つで出来るんだろうなという思いがありますので、その風穴もしっかりと開けて近隣町村への影響も含めてやってほしいなと思います。もう一つ更に、電気牧柵の関係なんですよね。4、5年ぐらい前にそれこそ民家の辺りをずっと熊が徘徊されて、相当ハンターさんの問題でも苦慮した島牧村の状況あっただろうと思います。それで、ほとんどあの状況なら18キロというね、延々と要所・要所のところの施設、学校だとか公共施設だとかそれは山の方からずっとぐるっと囲うぐらいの電気柵。ただ、担当者の話しを聞いていると、その財政的な負担が小さな私達のこういう自治体には相当大きな負担になっているという風な言い方もされていましたので、その辺のことに関する配慮しながらですね、また、組み立ても必要かなという風に思います。もう一点です。これは離れていることなので我々の生活圏の中でやることはいいですけども、当町で岩部開発のことを考えて計画してきましたよね今まで。今はもうあそこには全然人がいないと。そうすると、知床の状況を見ますと結局観光客だったりそういうレジャー施設等のところにも現実に今は相当苦慮しています。ですから、その辺のことについても1回青写真作って計画をこれから組み立てていこうという段階に入っているんだろうと思いますけども、その辺のことについても対応が必要なんだろうと思います。とりあえずその辺のことで、町長の考えを羅列いたしましたけれども、全体的なところマニュアル作ることを前提とした基本的なところで考え聞かせていただきたいと思います。
町の答え 町長 鳴海清春
質問が多岐にわたりましたのでちょっと漏れがあると思いますけども、まず1点目は、本当に色んな事故がありますし、今回のようにヒグマの警報が発令されたりこの前はカムチャッカの方の津波、我々常に自分が就任以来気をつけていることはスピード感をもって行政を進める。特に災害時にはトップの判断が人の命を左右するという思いがずっと私思いの中にありますので、そこのところについては無くすことのなく、これからもしっかり対応していきたいなと思っていますので、これまでは何とかできているのかなと。ただ、さすがに防災無線での放送については、今般、チラシでは一応しっかり思いを伝えましたし、コロナの時もチラシを配らせていただいて、広報でも毎月自分の思いは町民の方々に伝えているつもりですので、機会あるごとに町民の方々には自分の思いというかそういったものは知ら示していければなという風に思っているところであります。それで、ハンターさんについては本当に議員おっしゃるとおり色んな方々がいらっしゃいます。資格取得というか免許を取得されている方は多方面にわたっております。ただ、しっかりと熊を撃つためのハンター免許を取っている人と趣味を中心にしている方と二つに分かれます。それで、前回もですね町村長さん方と意見交換した時も、やはりしっかり熊と向き合えるハンターさんが少ないんだと。実質、例えば免許を持っている方が10人いても実際熊と対峙できる人は2人しかいないんだとか、やっぱり各町もそこは悩みでありますし、福島町の場合は幸い今、私の同級生の道下さんがこれまでもしっかりと対峙していただいたし、新しい方もその後継として道下さんの指導の下に、しっかり学んでいただいているという風に思っていますし、我々町の方の会計年度任用職員でも1人採用させていただいていますので、そういった思いの中でハンターの育成というのは大事ではないのかなと。やはり資格免許があっても熊と対峙できなければ実際狩猟できないわけですから、それで我々としては、この前の北海道と町村会の意見交換会の中でも私ちょっと提言させていただいたのは、やはりハンターさんがしっかりと職業として俗に言う飯を食っていけるようなものにしていかなければ、これからはなかなか、いざ自分の仕事を持ちながら片手間でハンターをやっているんでは、なかなか熊と対峙する人は育っていかないのではないのかなと。やはりしっかり数は少なくても熊と対峙できるような人を給料面でも色んな形で待遇改善していかなければ、これからはますます難しいのではないのかなという、ちょっと提言をさせていただいたのも事実であります。それは実現するかはどうかは難しいものもありますけども、そういったことも少し言わせていただきました。それと電気柵について、先ほど言いました島牧村の夏井村長ともちょっと意見交換をさせていただいて、やはりあそこも大分苦慮して、その時にお話ししたのはやはり市街地をぐるっと囲むだけ我々は、羅臼の湊さんもそうですけども、我々はやはり以前からヒグマ対策が頻繁にまち歩き被災している状況があったので、市街地を囲むだけ何十キロにわたって電気柵をやってんだと。ただ、やはりそれは議員おっしゃるとおり相当な経費も要しますし、なかなかそこまでは我々今至っておりませんけども、ただこれからは色んな形でこれまで農作物だけを守るのではなくて、人の命を守るために電気柵というのは有効だということが証明されていますので、そこのところについては先程来申し上げましたとおり、財政制度自体もしっかりと構築していかなければ我々のような小さな団体の中で、じゃあ実質財源を使いながらしっかりやれるかとなると厳しいものもありますので、私はできればこれからは、どちらかというと今までは環境省より農水省の方の予算制度の方が主軸でしたけども私は少し環境省の方でしっかりと人を守るための電気柵に対しての財政支援があってもいいのではないかという声も出させていただいていますので、その制度をしっかりこれから多分北海道なり町村会を含めて国の方に要望しながら少し制度化されていくのではないのかなという期待をしていますので、そういった推移を見ながらしっかり対応していきたいと思ってございます。それと最後の岩部についてですけども、岩部についてはこの前残念ながら火災の関係で今住んでいる方々がいません。ただ、多くの方々が岩部クルーズを楽しみに岩部地区に訪れております。我々はそれを何とか交流人口の促進増加に繋げていきたいということで計画を立てさせていただきましたけども、コロナの関係だとか色んな関係で今少し、計画自体絵は描きましたけどまだ色が塗られていない状況にありますので、今回ヒグマの関係がまた新たに少し加わってきましたので、そういったのも含めながら、ちょっとまた角度を変えて我々としてはあの地区を何とか活用したいという私の思いもありますので、そこはしっかり実現に向けてやっていきたいと思いますけども、ただ少しスローダウンする形でやらざるを得ない- 21 -状況にあるのかなという風に今、色んなところにまた違う予算を注ぎ込ませていただいている状況もありますので、そこについては少し全体的な総合計画の中でどういったタイムスケジュールができるのかなということをもう一回再構築させていただく形になろうかと思いますのでご理解いただきたいなと思っています。
議員の質問 7番 熊野茂夫
まとめてなかなか答えづらかった部分もあろうと思いますけども、やっぱり危機管理そのものの視点というのが、これは今回の熊に関しては、まさしくそこの1点だったんだろうなという風にして私思います。様々と対応をこれからしていかれると思いますけども、危機管理上の観点というのは本当に想定外なんですよね。今回の問題にしてもあり得ないという、こんなところに熊が出て来てどうなのっていう。林業と農業とか彼らの生息圏と私達の経済活動をやる範囲とそういうところとの重なっている部分でのそういうところに関しては対応の仕方が個別にやれるとは思うんだけども、全くまちの中に出て来られたんでは大変な状況になろうかと思います。様々なことの中でマニュアルを作りながら電気牧柵についてもやっていかれると思いますけども、マニュアルを作る段階を待って、その結果を待って、また意見交換できたらなと思います。電気牧柵について1点だけ。これは相当大変な管理が大変なことなので、これは経験上から申しますと、ほんの牧草1本があの電気柵に触れるだけで放電してしまいますので、それはどれだけの距離あっても全く効果がなくなるという経験を何度かしていますので、その辺のことも含めてということはやっぱり草刈等の維持管理が非常に大変だよということで、その電気柵に対する工夫のところで、もう1回町長にお聞きしたいと思います。
町の答え 町長 鳴海清春
災害時のトップの判断というか、よく我々もトップの研修会行かれますと「想定外」という言葉がありますけど、そういう言葉は本来あり得ないんだと。トップとしては常に備えておかなければならないという言葉を植え付けらされます。ただ、今回の場合は本当に想定外というか我々の想定を超えて事犯が起きたということでありますので、それについて皆さんの協力をいただきながら、特に町民の方々の大きな協力をいただいて、本当に各地で今あちこちで熊が出没されている中で福島町の報道が、事故後は随分、なんか最後になれば福島町でというのが出ましたけど最近は少し福島町が忘れ去られて、本州の方の福島でちょっとびっくりすることがあります。あんまり福島って出されるとまた福島かみたいな感じで迷惑しているところもあるんですけど、それから考えると、市街地では本当にピタッと個体を捕獲してからはなくなっております。ただ、データを見ますと、今年もうすでに17頭ほど獲らせていただいて、例年平均ですと7頭ぐらいのここ5年ぐらいでは平均を越えて獲っています。それは取りも直さずしっかり対応ができているということと、やはりそれだけ熊が出ているということにも繋がりますので、これから皆さんご承知のとおり、山のなりものが相当悪いんだと、道下さんの言葉を借りると今年も少し山の方では熊が大変な食糧難という言い方がいいかどうかは別にして、たぶん食べ物を求めて出てくる回数が多くなるんだという風に、だからこそ我々が獲っている頭数も多くなっているんだと思いますけども、しっかりと油断することなく、この2カ月もまた町民の命を守っていければなという風に思ってございます。そして、電気柵については本当に我々何をやってもそうなんですけど設置する時というのは意外と補助制度があったりして色んな形があって意外と容易にできるというか、ただ、この管理を維持していくということに段々つらくなってくる。維持費というのは意外と補助制度もありませんし、色んな形で手間暇かかりますので、当然さっき言った電気牧柵でも草をしっかり除草してやっておかないと、設置した時の効果が全くなくなりますので、そこのところは多少人手と職員の手間暇がかかることになるかもしれませんが、そこはしっかりとやはり設置して効果がなければ何も無用の長物ということになりますので、そこのところについてはしっかり民間の方々の業者の方々の協力も得ながら、当然また色んな形で町民の理解、- 22 -議会の理解をいただいて予算のお願いをする機会があるんだと思いますので、そういったのも含めて今回の事案が本当に我々としてはいい経験に一つなっているのかなと思いますので、これがまた近隣全国の範となるような形を我々もしっかりやっていければなという風な思いで今臨んでおりますので、よろしくお願いしたいと思います。