松前町議会 令和4年第3回定例会 2022年9月5日
漁業生産拡大するための施策を!(サーモン・サクラマス等の養殖は?)
- 聞いた人
- 近江武 議員
- 答えた人
- 町長 石山英雄
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 6番 近江武
通告に従いまして、漁業生産拡大するための施策をということで質問をさせていただきたいと思います。今年6月、松前さくら漁業協同組合は、30年にも及んで組合運営に携わってきた佐藤組合長が勇退されまして、新しい組合長が選任され、また、副組合長や若い理事者も選ばれ、新執行部体制がなされました。新しい執行部の下での組合運営に期待をしているところであります。今年の組合の事業計画を見ますと、イカやヤリイカ、マグロなど鮮魚類で3億2千万を見ております。また、ウニ、カニ、ナマコなどの海藻類で3億7千400万、コンブでは1億500万見ており、総合計で8億100万となっております。これに管外の水揚げを足しますと、総体で9億3千万の計画であります。以前、鮮魚の取り扱いは5億から6億ぐらいの実績がありましたが、主体であるイカ釣り漁業は7月の現在で900万の扱いにすぎません。盛漁期にもかかわらず、未だ900万なんです。900万の内訳を見ますと、松前の船の水揚げは、119万の実に13%にすぎません。ほとんどが外来船の扱いなんです。例年この時期は1億から2億の扱いがあったのです。イカの資源の枯渇による、回遊が全く悪いためです。一方、今年はマグロは例年と比べて、かなりの回遊が見られているということですが、漁獲枠の問題がクリアされず、出漁したくてもできないでいるのです。7月末の鮮魚の取り扱いは、1億8千万となり、総体で4億5千万となっております。このままでは、松前町の漁船漁業経営が維持できない、壊滅的な状況にあります。基幹産業の漁業の更なる衰退を危惧しておるところです。町長は、この状況をどのように感じ、今後どのような施策をなすべきか、まずお尋ね致します。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
現状、質問いただきました。7月の末までの生産、漁業協同組合の生産合計につきましては、今議員ご指摘のように、4億5千万の実績であります。昨年の同期と比較しますと、昨年の同期は約3億8千万でありまして、比較しますと7千万程度が多い状況になっているところであります。この要因は、ヤリイカ漁業の生産が約7千400万円多い1億2千万になったことによるというふうに、お話を聞いているところであります。今、ご質問にございました、スルメイカの漁獲が延びていない状況であります。海外船、外来船来ているようであります。少しは期待をしたところでありますけども、思うような生産が上がってないのは実態でございます。大変厳しい経営になっている、漁業経営になってるというふうに思いますし、漁業協同組合の方も大変厳しい立場になっているというふうに認識をしているところであります。
議員の質問 6番 近江武
次に、現在全国でサーモンを主体にサケ、マス類の養殖が盛んになってきております。国内の養殖の状況を見ますと、2015年で50箇所でしたが、今年4月の現在時点で150箇所と倍以上の養殖が行われておるということです。例を挙げますと、愛媛県宇和島では伊予柑オイルを配合した餌をギンザケに与え、フジのみきゃんサーモンとして出荷しております。また、新居浜ではサーモン養殖のプロジェクトを組んで養殖に取り組んでおります。海のない山梨県では、10年ほど前からキングサーモンの養殖を始めました。淡水での養殖のため、失敗を繰り返していましたが、ニジマスとの交配により、1キロ以上の魚へと成長させ、富士の介というネーミングで、ふるさと納税の返礼品として人気になっておるとのことです。また、特産のブドウの果皮を粉末にして混ぜた餌を与えて、甲斐サーモンレッドとして販売をしています。青森県でも養殖は盛んです。ニジマスにリンゴやニンニクを混ぜた餌を与えて、淡水で養殖し、青い森紅サーモンとして誕生させました。津軽海峡の洋上で育てたニジマスは、海峡サーモンとして出荷しております。道内でもサケやスルメイカの不漁が続いており、サーモンを養殖して将来を見据えた漁業の安定を図ろうとしています。昨年、八雲町では熊石と八雲の二つの海面でニジマスを養殖して、今年二海サーモンとして出荷しました。函館では、主力のスルメイカの不漁に危機感を感じ、スルメイカに変わる漁業を模索して、魚介藻類、養殖を核とした持続可能な水産海洋都市の構築事業を、政府の補助金を受けて北海道大学と連携して養殖事業に取り組みを開始しております。6月22日に八雲町、森町、鹿部町、木古内町、知内町の五つの町の町長が函館の施設を視察しています。工藤市長は、道南全体でサケの養殖に取り組み、渡島、檜山の市と町がお互いに情報を共有して、そして連携しながら道南を活性化させたいと語っています。各々の町長も漁業関係に大変な危機感を抱いての行動と思っています。石山町長は今、渡島町村会の会長になったと伺っております。会長が率先して道南の町長とともに、道南全体でサケへの養殖に取り組むための組織を立ち上げ、道なり国に働きかけをしたらいかがかと思います。また、工藤函館市長の考え、どのように考えておるのか、その点を伺いたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
ちょっと、答弁のトーンが下がるかもしれません。現状、議員おっしゃるように、国内では150箇所以上でサーモン類の養殖との情報もいただきました。道南ではトラウトサーモン、これは、養殖試験で八雲町、せたな町、奥尻町。更にはキングサーモンの養殖試験を函館市で。それから、サクラマスの養殖試験を木古内町と松前町で実施しているのが現状であります。函館市長の考え方について、どう思うかというふうなお尋ねでございます。本当に、函館市はですね、国の制度を利用しながら、北海道大学と連携しながら養殖を進めているところであります。この背景と言いますと、やっぱり近年海洋環境の変化などから全国的に水産資源の減少により、水産業界は大変厳しい状況が続いて、この中で漁獲量の減少については道南全体の問題でもあると、各自治体が取り組む、育てる漁業の有益的な情報共有や水産全般で抱える課題について意見交換をするために、連絡会議の設置を進めてきているところであります。この道南地域の水産振興に資することを目的に、渡島、檜山の市町村長などが構成員となり、10月13日に、これは今金で開催しますけども、渡島・檜山管内水産振興連絡会議を設立するための会議を予定しているようでございます。いろいろな趣旨がありますので、きちんと趣旨を理解した中で取り組んでまいりたいというふうに思ってます。それから、私、渡島町村会の会長に就いております。渡島、檜山が連携とりながら一つの方向に向かっていけるということは、大変いいことだなというふうに思っております。いずれに致しましても、基幹産業の、少しでも浜が元気になるような状況がありそうだというふうに思っておりますので、この組織の趣旨、目的を鑑みまして判断をしてまいりたいというふうに思っております。
議員の質問 6番 近江武
町長が、率先して、この取り組みに対して行っていただきたいというふうに期待をしておるところでございます。8月27日に、松前町でゼロカーボン北海道洋上風力事業推進シンポジウムin松前が開催されました。鈴木知事の挨拶をいただき、多くの方が参加してくれて、盛会理に終わりました。洋上風力の稼働まで、10年以上の歳月を要するということでございます。養殖事業においても、各地でいろんな試みをし、失敗をして、長い時間をかけて出荷が可能になっています。将来事業として採算可能になるのではないかと思います。洋上風力が漁業にもたらす効果と、養殖事業の成果で、松前の漁業が生き残れるのではないかというふうに考えておりますが、町長のご意見はいかがでしょうか。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
本当に、議員と同じような立場にいるっていうふうな認識をしているところであります。その方向に進めれればいいなと思うんでありますけども、今までいろいろ取り組みをしてきている実態であります。基本的には、例えば漁業者の方がこういうふうなこと、グループでこんなことやりたいよと、町長どうですかというふうなプレゼンをもらえるような、そんな雰囲気が漁業者の方から出てくれば、いい方向に向かうなというふうに思っているところであります。官主導型というよりも、やっぱり漁業者が失敗を怖れずに挑戦していくと。そのために町長、こういうことやりたいという話をいただければ、応援はしていきたいなというふうに思いますし、そのような風土、風土って言いますか、気構えがあればいくらでも応援できるんだというふうに思っております。その方向で養殖事業で、風力の話もございましたけども、漁業振興は風力があっても変えられない課題でありますので、しっかりと取り組んでいかなければならないというふうに思っております。そんな気運づくりが、今必要かなというふうに思っているところであります。
議員の質問 6番 近江武
町がいくら頑張っても、漁業者の意欲がなければできないんだと、それは当たり前のことなんですね。やっぱりそういうような雰囲気づくりを、動機づくりもやっぱり町が漁業の皆さんに与えるべきと考えております。続けます。一昨年、令和2年に私ども賛同する議員の有志で、サクラマスを勉強する会を立ち上げました。将来、盛んになるであろうニジマスやサーモンの養殖を松前でもという思いで始めたんです。サクラマスを選んだのは、将来ニジマスやサーモンの養殖が確立された場合、ヒラメと同じように価格が暴落して、低価格で市場に出回ることを懸念して養殖の難しいサクラマスの生態や、養殖の技術を知り、役に立てればいいなあという考えです。北海道大学水産学部附属幼魚実習施設のある七飯淡水研究所を訪れ、山羽先生にいろいろと教えていただきました。昨年の7月、先生が大変忙しいのに松前までおいでをいただき、松前町でのサクラマス養殖事業を考えるという題で講演をいただきました。山羽先生は、あらゆる面から松前のサクラマスの養殖について、可能を示され、将来洋上風力発電と融合したサクラマスの養殖による松前ビジョンにまで言及されました。私どもに、よりいっそう養殖への期待を滲ましてくれました。町長に伺います。将来的な松前の漁業を展望した場合、山羽先生の示された鴨津川や小鴨津川における施設の整備と、旧大島中学校体育館の活用、また町内の漁港の活用も含め、サクラマスの養殖に取り組む考えがあるのか、お尋ねをしたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
当町におきましても、令和3年度より、漁港静穏域を利用したサクラマスの海中養殖事業展開をしてきているところであります。議員ご指摘のように、北海道大学七飯淡水実験所からのサクラマス幼魚の提供支援を得まして、小規模ではありますけども、江良漁港蓄養施設内での試験養殖に取り組んでいるところでもあります。また、茂草地区でも民間の企業の方がいろいろ挑戦をしている状況にもあるところであります。今般のこの試験では、令和3年11月から令和4年7月までの約220日間海中飼育を実施し、生残率については約25%だというふうに聞いております。成長についても、開始時平均体重150グラムが、終了時平均体重で、約450グラムに留まり、養殖方法などについての課題もあるというふうな報告も受けているところであります。今年度、令和4年度においても生残率、成長率向上のための養殖方法の改善に向けて、試験養殖を実施するために漁業総合補助金、漁業総合補助事業で補正予算計上をしているところでございます。本格的な養殖事業への取り組みというふうなお尋ねでございます。今、いろんな試験をしている最中でございます。サクラマスの海中養殖につきましては、まだまだ課題があるというふうに聞いております。本格的な養殖事業へ向けた取り組みにつきましては、今後の試験経過、更には、他町での状況も見ながら判断をしていきたいというふうに考えております。大きな、将来の町の水産業の力になれるような状況を期待をしているところであります。
議員の質問 6番 近江武
ただ今の町長の答弁、期待を、少しでも期待をしているということで受け止めたいと思います。先ほども触れましたが、松前町のさくら漁協の取り扱い、9億3千万なんですね。この中でですね、寿々丸漁業が、カニで2億円、管外イカの水揚げが1億3千万なんですよ。先般寿々丸の社長と会いましてですね、私ももういい年だじゃ、何年続けるかわからない。その中で松前の漁船漁業を見た場合ね、かなり不安を持っているよというお話でした。また、私ども総務経済常任委員会が風力発電で五島市を伺った時に、五島の組合員の前の組合長が養殖漁業の扱いは2倍以上、4億3千円になったと。それから、大手水産会社と提携してマグロの養殖をすると。将来的に五島にマグロの取り扱いの基地をつくりたいと、熱っぽく話しておりました。松前町においても、育てる漁業は成果が出ているんです。水産センターの建設により、ナマコの種苗が大漁に生産されまして、その結果、令和2年ではナマコの生産は、3千800万円、令和3年度、昨年は5千200万円、今年は6千300万にもなってるんですね、将来的には1億の実績が見込まれておるんです。今後は、養殖漁業が主体であろうと考えております。松前町の漁業が生き残るために、大胆な施策を町長に期待して、質問を終わります。ありがとうございました。