みんなの議会

長万部町議会 令和5年第4回定例会 2023年12月15日

今後の農業政策について

聞いた人
辻紀樹 議員
答えた人
町長 木幡正志、農業政策室長 濱谷陽一

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 3番 辻紀樹

私は1点、今後の農業政策についてご質問いたします。本町の農業は主に酪農・畜産・畑作の3経営体で構成され、総生産額は年々減少傾向にあり、その要因として社会的要因・従事者の高齢化・後継問題などによる農家戸数の減少が起因となっているのではないでしょうか。さらに、ウクライナ戦争や円安により、飼料価格の高騰・燃料価格の高騰など社会的要因によりますます農業を取り巻く環境は、より一層厳しさを増しています。特に、畜産については飼料価格の高騰により、事業費の50%から60%を占めています、農業件数は年々減少していますが、大型機械の導入や作業効率の向上に取り組み、一軒あたりの飼養頭数は増えています。町は今後、酪農についてどのような展望を考えているのか、また、従事者労働負担の軽減対策として、町営牧場の育成牛受託事業の充実が重要と考えますが、町長の所見をお伺いいたします。〔議員(3番 辻紀樹)自席へ〕

町の答え 町長 木幡正志

今後の農業政策について、お答えをいたします。本町において「農業」は、極めて重要な産業であると認識には変わりはありません。ご質問にある酪農への展望につきましては、本町の酪農が次世代を担う若き後継者にしっかりと継承され、町内の農地が有効的に活用されるためにも、また、これからも起こり得る様々な外的要因に左右されにくい経営を目指していただくためにも行政としては、「草づくり」「牛づくり」に対する支援を継続していく考えであります。高騰を続ける輸入飼料の使用量を少しでも減らすためには、自給飼料の安定確保が重要であり、草づくりへの支援としては、これまでどおり道営草地整備事業を活用してまいります。令和6年度から4年間、計9戸の酪農・肉牛農家が事業参加を予定しております。また、牛づくりへの支援としては町営牧場の継続であります。現在、町内酪農家の牧場利用率は7割を超え、本年も300頭以上の育成牛をお預かりしており、酪農家の労働力軽減にも役だっております。したがって当面は、これまでどおり共立牧場と蕨岱牧場の2牧場体制の継続を考えておりますが、今後、利用頭数の大幅減少や管理体制に問題が生じた場合は、1牧場体制への移行も十分に検討しながら、取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上です。〔町長(木幡正志)自席へ〕

議員の再質問 3番 辻紀樹

それでは何点か再質問をさせていただきます。今後の酪農事業を考えたときに、従事者の福利厚生の充実が求められ、法人化に向けての環境整備が必要になるかと思うんですが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

町の答え 町長 木幡正志

農業経営のあり方について、法人化っての一番大事な要素だなとずっと思ってきたんだけども。新規就労の関係の募集に行っても、やはりその個人経営でなくて、法人経営の牧場に就職を希望するという人方が増えている。それはなんでかったら、生活の安定化。それから雇用の安定も見込めるし、将来的にも不安を感じないという事なんで、ぜひ進めていただきたいと思ってはおります。しかしながら、メリットデメリットは様々にあって、農家さんも集約された一大農場に持ってくという協業化も含めて考えていかなければ、なかなかそうした正規な職員を雇用して進めていくってこと難しいので、法人化についても農協さんとともに、今後連携しながら進めていきたいと思っております。

議員の再質問 3番 辻紀樹

近年、既存の農業の方とお話ししますと、だいぶ考えが変わってきております。やはり若い人に繋いでいくためには、やはり法人化というものを考えていかないとならないなというお話はされてましたので、町長の答弁のとおりだと思います。それと答弁書の中に、自給飼料の安定確保のために道営草地の事業をやるんだと、引き続きやるんだと、いうことに書いていただいてるんですが、静狩峠降りてきますと、新幹線の用地がだいたいルートが決まる、それが見えます。そうすると、共立・栄原の部分の草地は、どちらかといえば優良農地のほうが多いということが実感できます。結局そういう面積がなくなっていますので、既存の、今までやっていた道営草地というものは引き続きの事業だと。何年かおきにある事業だと考えていますので、新たに優良な草地を求める必要が出てくるのではないかと思います。そのためにはやはり道営草地ばかりではなく、抜本的に農地整備というのが必要になってくると思いますので、国営とか広い事業の展開が必要でないかというふうに思っています。そのために農家の人方、畑、草地が平準化しますと、今長万部の農家さんは、結構借り地が点在しているんですね。農家周辺にないんですよ。ですからこれ以上の効率化を図るとすれば、農地の平準化、価格の平準化という、飼料のとれる優良草地の平準化が必要になってくると思います。ですからなるべく自分の手近な所に交換していただくとか売買するというような土地が必要になってくると思うんですが、そういう取り組みについて今後道営草地ばかりでなくて、国営なりいろんな補助対象を駆使しながら、その方法で検討して、推進していただけるということについてはどうでしょうか。

町の答え 町長 木幡正志

来年からまた新たに道営草地事業が始まって、新しく草を、その種を植えることによって、栄養価の高い草も取れるようになるんだけども、今お話のあったとおり、農地の集合化も含めてということになると。これは今年新たに「長万部農業振興協議会」、これが農業者全体の中で新しくできた組織ができあがりました。この組織の中で今後はやっぱりそうした協議を進めて、これからの長万部の酪農業をどうしていくんだということを、真剣にトライをしていただく。その結果出てきた答えが、農業振興協議会のひとつの大きな形になって、新たな農業政策を打ち立ててくるだけの力があるんでないかな。そこにやっぱり期待をして、将来的な農地編成を含めて考えていきたい、そう思ってます。

議員の再質問 3番 辻紀樹

次にちょっと農業、今後の経営者との協議会の予定はないのかという質問だったんですが、今町長のほうから農業振興協議会の設立、この会というのはどのような組織、参画団体、農協とか入ってくるんだと思うんですが、どのような組織になるのか。

町の答え 町長 木幡正志

事業団体ちょっと。

町の答え 農業政策室長 濱谷陽一

今、町長のほうで申し上げました、今年の9月に当町の農業関係団体、6団体あります、酪農生産部会、それから和牛改良組合、それから畑作振興会、そして酪農ヘルパー利用組合、乳牛検定組合、そして畜産クラスター協議会という、この6団体の正副の代表者に集まっていただきまして、本当にだんだん減少していくこの農業をどうしていくというような議論の場を持ちました。で、計3回ほど協議を持って、今の置かれている環境や今後の課題等についていろんな意見をいただいたんですが、なかなか課題解決に向けての方策まではなっておりません。そこで農業者の方々からは、この会を継続していく必要があるんじゃないかという意見が多く出まして、先ほど申し上げた長万部農業振興協議会という会を新しく設立をさせてもらいました。したがって今までは各組織で、自分達の関わる部分だけの協議をしてたんですが、今度は幅広く、町全体の農業をどうしていくかというところに、実際農業者が参画しながら、その中には農業改良普及センターさん、それから農協、役場はもちろんですが、農業共済組合、獣医さんの所も一緒に入っていただいて、この協議会の中でしっかりとした議論を深めて、長万部の農業をこれからもしっかりやっていこうというような形で組織をした部分であります。

議員の再質問 3番 辻紀樹

趣旨は十分理解できます。それでただ、いつまでに結論というんですかね、方向性を見出すのか、5年も6年もかかるようじゃ、これはちょっと、かなと思うんですが、そのめど、おおよその期間を定めてやってるんでしょうか。

町の答え 農業政策室長 濱谷陽一

期間につきましても、その会議の中で十分議論をしてきたとこです。少なくても令和6年度には、来年度には課題を絞り込んで、それに向けてしっかりした協議をしていこうという形の中で、今年の会議は終わっております。

議員の再質問 3番 辻紀樹

わかりました。それじゃあ次の再質に入りたいと思うんですが、公共牧場の件なんですが、公共牧場は育成牛の預託期間というのは5月から10月までの間の農作業の軽減を図られる事業であります。令和3年の6月の定例会で、この件については通年預託に取り組んだらどうかという質問をさせていただきました。その中で、経費も数億円かかると。それと入れる方のご協力がなければ、安定した頭数の協力がなければ、なかなか実現は難しいというお話でした。今の、先ほどの質問の中にもあるんですが、頭数が年々増えて、長万部町だけの入牧頭数でいくと、年間300頭くらいが安定的に入ってると。今後さらに八雲のほうの預託業者が3年ほど前に廃業していますので、この数字以上にはある程度なるのかなとは思うのですが、やはり通年をやることによって、農業の生産者の労働軽減というのはかなり図られることになります。そういう事を考えると、計画をやるのであれば、してみてやるのであれば、今しかないだろうなというのは、やっぱり飼料の価格というのは、社会的要因、先ほども言ったとおり、それが大きく起因している。現実には60%くらい、採算が取れない状況になっていると。ですから自給需要を高めるのと、その期間を、預託期間を長くしていただくことによって、町は当然肥料とかそういうのは確保しなければならないのですが、その分農家さんのほうは軽減が図られるわけですから、それが入牧料に跳ね返っても、それはある程度仕方ないのかなということはあると思います。令和3年の6月の質問で、この頃コロナがありまして、なかなかそういう話も進んでは行かないと思うので、当然先ほどの農業振興協議会の中でこういうことも協議されていくんでないかとは思うんですが、そこでこの通年預託のとき、どちらにしても今入牧の期間にしても、従事される方が高齢化になっています。それで、昨年事故があって、管理人の方がお休みいただいたと。その期間に農家さんのほうに協力を求めてお願いしたんですけども、なかなか見つからないというのが現状だったというふうに聞いております。この部分は町営牧場をやる以上は必ず必要になってきます。ただ誰を雇ってもいいという話ではないと思うんですね。やはり牛の状態、牧草地の状態、さらには育成牛を預かってるわけですから、発情の問題もあります。それを適格に捉えないと、生産牛が生産されなくなりますので、そこら辺は早め早めの取り組みが必要だと思いますので、そこら辺は、町長のほうはどのようにお考えになってますか。

町の答え 町長 木幡正志

2つの質問に繋がってるもんだから、ちょっと別々にしながら話したいと思ってるんですが、ひとつは通年預託の関係。これ質問いただいたあとから原課のほうに下ろして、例えば施設だとか、年間雇用だとか、草のロールの数だとか、どれだけいる、その規模を出した、その規模は出ている。今これから担当に話をさせますけれども、この規模でやった場合に農家さんの負担率がどのくらいになるのかということも計算しながら、出してある計画を作り上げてあるんだけども、なかなか農協さんの負担預託、預託に対する負担というのが、かなり高額になってくるんじゃないか。それと町がやる場合には通年雇用の場合はやっぱり人も雇用してかなしゃない。エサになる草をどの程度用意するのかといったら莫大な数字になったんですね。それはあとでまた答弁させますので。もうひとつ、町営牧場の管理の関係でちょっと話が出たんですが、町営牧場ってのは、農協さんに委託している。管理、農協さんなんですよ。我々が直接雇用して農協に入れてるんでなくて、農協さんが委託の中で管理をする人を選別してやっている。これは言うとおり大変な技術もいる。それこそ受精卵を、授精をさせるような牛の見方も適格に出来なかったら、判断できなかったら、それ一度逃しちゃうと間違いのことになってしまう。だからそういう事も含めて専門的に農協さんに年間委託をして、そして従業員にしては農協さんの委託先から派遣されている。こういうことになっているので、高齢化の流れの一環としては、やっぱり我々も心配だけど、去年もちょっと怪我した人もいたみたいで、それらも含めて、なかなかそれだけの技術、視点を持った管理人がいないということも、農協さんのほうも悩んでるのではないかなと思っているんだけども、あくまでも委託は農協さんですよと、いうことで、ちょっとご理解していただければありがたいし。そして今通年預託の関係、当時質問いただいたあとに作成してあることがございますので、専門のほうから答弁させます。

町の答え 農業政策室長 濱谷陽一

先ほどのご質問の中で、議員のほうからのご質問が令和3年の6月の議会の中でのご質問で、実は私が役場のほうにお世話になったのが、その1か月後、7月からであります。来てすぐ町長のほうからこういう問題が出てるんで、しっかりと数字の面も含めて拾ってもらいたいというふうに言われまして、その当時拾った数字になります。しかしながら今現状に置き換えると、ご存じのとおり建設コスト、部材等すべて大きく値上がりしてますんで、これから申し上げる数字の約3割4割はさらにかかるだろうというふうに想像した中で聞いていただければと思います。通年預託の施設ということになりますと、冬期間牛を預かる場合ですから、大きな牛舎が最低限必要になりますし、その牛舎の中で様々な機械設備を入れなければ管理ができません。100頭規模、200頭規模、300頭規模という3段階で試算をしたときなんですが、牛舎の建設コストだけで3年前の数字で3億6,000万、さらにその中に入れる機械等で約5,000万。したがいまして牛舎だけで4億1,000万はかかるだろうと。さらにその中で通年預託を運営していくランニングコストとして、施設の減価償却費や機械のリース料、人件費、それから冬期間牛に与えるエサ、諸々入れまして毎年度のランニングコストが6,500万という試算を出しております。したがいましてこれらを含めた中で、預けてくれた農家さんに一定の利用料を負担していただこうとすれば、当時の試算で1頭あたり1日1,000円以上いただかなければ、永続的にこの施設を活用していけないという試算を出しております。現在の夏場の牧場の利用料が1日300円です。したがいまして冬期間預けるとなったらそれの3倍以上の費用を農家さん自身が負担をしてもらわなければ運営していけないという形で試算をさせてもらいました。町長も申し上げたとおり、この問題につきましても、改めて今回立ち上げた協議会の中で、希望者がどれだけいて、この金額も踏まえた中で、それでも預けたいと言う方がどれだけいらっしゃるのかもしっかり精査した上で、検討を進めてまいりたいと思っております。以上です。

議員の再質問 3番 辻紀樹

概算ではそうなるんだろうとは思います。ただ、国のほうではやはりこの問題については、国の根幹、農業の根幹であります。これについてはいろんな政策がこれから出てくると私は思っています。そこら辺を注視しながら、この状態で何もなければこれはちょっときついな、ということはありますけども、やはりそこら辺は情報を密にとっていただいて、協議会の中で検討していただければ結構かなと思います。最後になりますけども、将来的に牧場が1か所となる可能性もあるということが示されていますけども、長万部の場合は他町村の牛も受託されていると思います。そこで牧場をひとつにするということになると、やはりその分はご遠慮していただくような頭数になってるはずですから、早め早めに他町村との協議が必要になってくるんでないかと。他町村もやはり入れるところがなくて長万部のほうに来てるわけですから、それを断るということになると、来年すぐというふうにはならないと思いますので、そういう時期が来ましたら、そういう手立てをきちっと町のほうで取って早め早めに取っていただきたいなと思いますので、その辺は町長どうお考えに。

町の答え 町長 木幡正志

いろいろ牧場の件についても再三議論して、答弁させていただいてるんですが、今蕨岱と共立牧場、2牧場で運営させていただいてるんだけども、牧場ってなかなかひとつにする決断ってのは難しいとこなんだわ。なんでかったらやっぱり使わないとそこの牧場雑草だけで終わっちゃう。もう二度と改良できないっていう流れになってくる。だから牧場として使用できる範囲は、やっぱり2牧場大切にして使って初めて牧場の価値が出る。ここは大切にしなきゃいけないと思ってる。ただ地元の酪農屋さんが例えば頭数が減ったとか、戸数がどんどん減ってって、利用者が減ってきた場合にはそれはもう1牧場にする英断を何年かかけてしなきゃいけないだろうと思ってるんだけど、今決めて来年からという話にはならない。だからそれこそ今洞爺湖とかそちらのほうからも来てるんだけども、それは2牧場である以上は預託を受けて、少しでも経営の内容が良くなればいいかなと思ってます。だから、1牧場に決めるということについては、1年では事足りる話ではない、2年3年継続した中で最終決断をしないといけない。そういう時期はいずれ来るような可能性もあるんだけど、今は2牧場体制でしっかりやってくということです。

出典:長万部町議会 令和5年第4回定例会 2023年12月15日 議事録 PDF(4ページ) 間違いを知らせる