みんなの議会

せたな町議会 平成28年第3回定例会 2016年9月26日

磯焼け対策への取り組みについて

聞いた人
大野一男 議員
答えた人
町長 高橋貞光

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 3番 大野一男

議長より質問の許可がでましたので、1問町長に質問させていただきます。磯焼け対策への取り組みについて、今年のウニ採りは採る場所によって随分と身入りが違うという声が随分と聞こえてまいりました。なぜだろう。海藻の枯渇、海水温の上昇、磯焼けの進行などから来るものだろうか。いわゆる磯焼けは長年の課題であります。いかにして藻場を回復し豊かな海を取り戻すか。様々な試みが行われてきました。平成26年12月ですが北海道は日本海漁業振興基本方針を示し、日本海沿岸の前浜振興に、より積極的に取りかかろうとしています。その中で藻場機能回復モデル事業、環境・生態系保全活動支援事業などの施策に盛り込み漁業現場への後押しを行おうとしています。当町においても、平成25年度から27年度における水産多面的機能発揮対策事業の検証を踏まえて、本年28年度から平成32年度までの5カ年を計画年とする新たな水産多面的機能発揮対策事業が始まっております。また生態系として森、川、海が一体となって藻場づくりを推進する事業にも様々な取り組みがなされています。磯焼けの主な原因とされるウニなどによる食害、海水温の上昇、栄養塩類の不足などがいわれますが、これらに対する具体的な対策、方策も求められているところであります。磯焼け対策、藻場回復事業への取り組みについて町長の所見をお伺いします。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

それでは大野議員の質問についてお答えいたします。磯焼け対策、藻場回復事業への取り組みについてでありますが、当町沿岸においては、海藻類が生えない、いわゆる磯焼け現象が進行しており、磯焼けによる藻場の消失はウニ、アワビなど前浜資源の餌の不足による成長や実入りの悪化を招くだけでなく、魚類の産卵場なども失われることから水産資源の減少につながるものであり、大きな課題と認識しているところであります。まちでは、これまでも磯焼けの原因の一つと考えられているウニの食害防止のため、漁業者が取り組むウニの除去による密度管理やコンブなどの胞子を出すために行われている母藻の投入などに支援をしてきており、これらの取り組みを継続してきている太櫓地区では、多年草であるフシスジモクが根付き繁茂するなど大きな成果が見られているところであります。まちとしましては、こうした優良事例を紹介するなど漁業者の取り組みの強化を図りながら、国の補助事業であります水産多面的機能発揮対策事業を活用し、それぞれの浜にあった磯焼け対策を進めることにより藻場の回復に取り組んでいるところであります。磯焼け対策等の今後の取り組みについてでありますが、藻場を回復させるためには、漁協と漁業者が意欲をもってこうした取り組みを継続することが何よりも重要であると考えております。議員のご指摘のように現在、北海道におきましては、漁業者自らが継続して取り組んで行ける手法の開発を進めるため、藻場機能回復モデル構築事業を日本海の3箇所で実施しているところであり、まちとしましてもこれらの取り組みの成果に大いに期待しているところでございます。まちとしましては、従来の取り組みに加え磯焼け漁場から取り除いた身入りの悪いウニを養殖することにより、藻場の回復とウニの生産増大を目指すといった、新たな視点に立った磯焼け対策を進めることも必要であると考えており、日本海漁業振興対策事業により餌料となるコンブの養殖やウニを蓄養するための養殖カゴなどの施設整備についても支援を行っているところであり、今後とも磯焼け対策にしっかり取り組んでまいりたいと考えておりますことでご理解を願います。

議員の再質問 3番 大野一男

再質問させていただきます。今町長から磯焼け対策について近々の報告も含めていろいろ答弁をいただきました。磯焼け対策は、水産試験場が昭和59年に磯焼けの発生原因を調査した。これを取りかかったということが北海道における磯焼け対策のスタートだと言われていると資料に書いてありまして、そうしますとおよそ30年間このことについてさまざまな取り組みが今日までなされてきた。しかし現状はなかなかこれという成果が見えてこない中で、個々今町長からも成功例というのもありますし、その他の事例でもこういった形でいろいろ成功例、あるいは成果があがってるという事例も報告されているという段階まで来ている。しかし大変息の長い取り組みであるということには変わりないんだろうと思うわけです。先般、NHKのテレビで神恵内村のウニの漁が放映されまして、たまたま見たんですが、それを起因にさまざま関心を持ちました。今町長ウニかご漁についてお話がありましたが、先般、松村課長とお話をしたらうちのまちでもウニかご漁始めたんだというお話もしてございました。神恵内村では現在、藻場ラウンドプロジェクト事業を進めているわけです。これは平成22年から神恵内村で始めたプロジェクトでありまして、4年間の経過を経て新たにまた次のステップに取りかかろうということで、北海道の水産林務部会でもこのことについては、成功例としては評価をしているという記述も目にしたところであります。ちょっと読ましていただきますが、神恵内村では海の環境保全活動として、企業と地域とが一体となって海へのCSRいわゆる企業責任のもとに展開するために、海の森づくり神恵内役場ラウンドプロジェクト事業を立ち上げ、本事業の趣旨に賛同いただいた企業のご協賛により、関係機関の協力のもと環境保全活動を実施してきた。特に本事業の重点である藻場の造成に当たっては漁業者の自主的かつ積極的な係わりが必要とされることから、これは古宇郡漁業協同組合ですか当町の漁協が藻場造成活動の中核となり、ウニ類などの植食動物、植える、食べると書いて植食と読むそうです。植食動物の侵入を防ぐフェンスの設置や密度管理を行い磯焼け状態となっている海域の藻場造成を実践してきた。こういう事業内の報告書がちょっと手元にありますので読ませていただきましたが、まさしくこの藻場事業の始めから、それから対策から実行事態なかなか整理された文書だということで、今あえて紹介させていただきました。町長が今おっしゃるように事業主体はあくまでも漁業者本人でありますから、その漁業者本人がこの前浜をどのように藻場造成を図って新たな漁場づくりをしていくかは、漁業者本人のやる気といいますか、それが第1でありますが、それに呼応するように行政なり国、道がしっかりと支援する仕組みを作って産官学が一体となってこのことを進めていく。言い古された話でありますがそういう背景が必要だろうと思います。まちとしても先ほど町長がおっしゃったように平成28年度予算の中でウニの移植放流事業に対する補助金であるとか。ウニの種苗購入事業に対する補助金は計上してウニの生産者にとって大事な収入源であるウニの漁業について応援してわけですが、先ほどウニ籠を設置して対策をしてる。これテレビで見た範囲では、ウニを大きい籠に獲ってきて下に昆布を敷き詰めて、そこで蓄養して、そして大きくして製品にしていく手法です。これはいわゆるウニの食害を防ぐ上でも私は一石二鳥の方法なのかと素人目に見てそんな感じを受けました。多分せたなの太櫓かどこかで多分この実験をされているという話なんですが、私それは特定してませんが、町長そうであれば先ほど太櫓を例に上げられましたけれども、せたな海域たくさんございます。せたな町沿岸にそれぞれ先ほど言った環境生態系保全活動支援事業、これを受けて行なっている実施団体も4団体あるわけですから、そういったところに広く普及して町内でもモデルがある。今言ったような神恵内のモデル事業というのも十分参考にされて、まちとして本格的にいう言い方は失礼かもしれませんが、腰を据えていわゆるこの顛末には藻場形成から漁場形成に向けて取り組みをするという力強い宣言が書かれてます。長い話ですけれども我がまちも町長の政策の根幹として、先ほど平澤議員、農業のほうで随分今回の災害を契機に心配されてましたが、漁業についても私たちのまちの基幹産業ですから、ぜひこういった繰り返し、繰り返し30年行われてきた成果というものがなかなか見えてない状況の中に、成功例があるということをしっかり受けとめて、我がまちもしっかりと先進事例、成功事例に見習って腰を入れて藻場形成から漁場形成の方向に大きくシフトを付けて町長の意をもって、政策的に進めていく。そういう腹づもりをぜひ町長に伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

お答えをいたします。議員からは、この神恵内の事例を紹介をいただきながらお話をいただきましたが、神恵内もそうでありますし、また太櫓地区の取り組みもそうでありますが、これは大きな成果が出ているということでありまして、こうした優良事例というのはたくさん出てまいっております。ようやく磯焼け対策にも明かりがさしてきたと実は感じているところでございます。農家で土づくりや基盤整備など生産基盤の取り組みがなされているのと同様に漁業におきましても、これは前浜は田んぼであったり、畑であったりということでございます。私たちも日本海振興対策事業を展開しながら、これらのそうした取り組みをしているところでありますが、残念ながらこのなかなか取組をしていただけないというジレンマにも陥っているところでございまして、やはり漁協、漁業者が意欲を持って、こうした海の環境整備を進めるということの意識を深めていただけるように、これからもまちとしてはしっかりそうした部分に取り組んで、成果が上がるように努力してまいりたいということで、ご理解をいただきたいと思います。

議員の再々質問 3番 大野一男

3問目、最後の質問なりますが、再々質問させていただきます。町長は平成28年本年の執行方針において、この藻場造成事業に係わる文言で漁業者自らが行う藻場の保全活動に支援するほかと書かれています。町長の姿勢として一貫してやはりその漁業者本人あるいは経営者本人、農業者本人がどのような意欲を持って行うか。そのことに向けてまちはしっかり支援していくという一貫した姿勢なのかと思うわけですが、しかし事を起こすときにその要因となるいろいろ財政的な支援であるとか、あるいは誘発する施策の動向であるとか。そういうものは、まちがしっかりとリードしてそういった今町長おっしゃったように、前の方に兆しが見えたというのであれば、そういうものをしっかり促して自分たちのためなんだということで、もっと積極的に働きかけをして進めていくことが極めて必要だと思うんです。まちはこの4月に機構改革を行いました。前は産業振興課の一つの大きな括りだったわけですが、議会のお話、もちろんこれは町長本人の判断だろうと思いますが、この4月から農務課、水産林務課あるいはまちづくり推進課と、それぞれ専門的な部署を設けてまちの懸案である、課題である事業に特化してしっかりと進めていこうという体制も整えたわけです。ですからぜひこれは水産林務課に特化した話でありますから、スタッフもしっかり整えてさまざまな研究課題や視察等も兼ねて、前向きに取り組んでいく姿勢が見られますので、ぜひまちとしても先ほど来町長に言ってますようにまちの大きな政策の柱として位置づけて、先ほど来、神恵内を見習うわけでありませんが藻場形成から漁場形成へ向けて取り組んでいくと。最終的には町長がおっしゃったように、畑を耕してそこにいい土を持ってくることで農業が栄えるのと同じように藻場を再生して、そして藻場造成と、それから養殖事業を組み合わせて新たな前浜振興を図っていく。こういう理念の基にしっかりとまちがリードして、そして漁業者自らに促してやっていく。やはりお互いに共存していく姿勢を町長ぜひもっと前に出して、当然それに伴う予算もしっかり獲得する。幸いなことに北海道は日本海漁業振興を立ち上げて今行おうとしてるわけです。意欲ある漁業者には特別な立法で応援するとも言ってます。ただこれは期限立法ですので、どこまで継続されるかわかりませんが、北海道4区の海区から見てもこの日本海の前浜が非常に水産の水揚げ量でも劣っている実態をみて、何としてもその回復方策として増養殖業を進めるんだ。ニシンの放流であるとか、サクラマスの放流であるとか、そういう事業を積極的に行うのが、その受け皿となるのはやはり藻場を回復してホンダワラ等の土壌をしっかりすることも合わせていくことが、さまざまな意味での漁業振興の効果があることになるんだろうと思うので、ここを一つ起点としてしっかりと、何度も言いますが、せっかく水産林務課を立ち上げたわけですから、そこに優秀なスタッフといいますか、意欲のあるスタッフもたくさんいますので、その辺もしっかりとやっていただいてお願いをしたいと思います。えりも町は100人の浜緑化事業を50年かけて、あれだけの山を作って、海につながる森林効果を託してきてます。息の長い事業であることは私も重々承知してますが、しかしどこかでとっかかりを作って、まちとしてのしっかりした方向を作っていく。そのことが私は始まりだと思いますので、今をスタートとして太櫓の成功例があるならば、それを4海区、5海区、せたな前浜に広げてしっかり取り組んでいただきたい。そういう強い政策としての町長の姿勢を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。もう一度答弁をいただきます。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

お答えをいたします。まず大野議員からいろいろと熱い思いを聞かせていただきました。私も大野議員と全く認識は同じにしているところでございます。特に全道的に見て日本海南部沿岸、いわゆる檜山沿岸地域の漁業の生産は、非常に落ち込んでいる状況にありまして、これを何とか回復をさせなければ、日本海南部檜山沿岸、せたな町を含めましてなかなか漁業が立ち行かなくなる状況で、待ったなしの状況と思っているところでございます。議員先ほど神恵内、えりも、私からは太櫓地区という例も出させていただきましたが、これは漁業者の強い思いそして取り組みが根底にあって、やはり成果が上がってきているという状況にあります。ただまちとしましても今日本海漁業振興対策事業、これを受けてそれに更に支援の上乗せをして今取り組んでいる状況でございますが、これはこれからもチャンスでありますから、この時期を逃すとなかなか厳しいという認識を私たち持ってますので、このチャンスをしっかりと生かすために、まちとしてもこの大成の組織体制の見直しもさせていただきましたし、先頭に立ってしっかりと推進をしてまいりたいと考えております。この時には漁業者の行動を待つということではなくて、それ以上にまちが行動することも場面によっては必要になってくるものと思っておりますので、そうした機会を逃すことなくしっかり対応して漁業振興に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

出典:せたな町議会 平成28年第3回定例会 2016年9月26日 議事録 PDF(20ページ) 間違いを知らせる