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せたな町議会 平成26年第2回定例会 2014年6月12日

介護保険制度改正の伴うまちの対応について

聞いた人
大野一男 議員
答えた人
町長 高橋貞光

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 3番 大野一男

ただいま議長より発言のお許しがありましたので、介護保険制度改正の伴うまちの対応について町長に所見をお伺い申し上げます。平成12年4月に介護が必要となった高齢者を社会全体、公で支えて行こうとする崇高な理念のもと介護保険制度がスタートしました。以来1期3年間を計画期間と定め、その都度計画の見直しを図り現在平成24年度から平成26年度までの第5期目を迎えています。また、来年度平成27年度から29年度までの第6期介護保険事業計画が始まります。この間平成18年度には高齢者が要介護状態となることから生じる介護費用の増大の抑制も念頭に介護予防 重視の姿勢を理念のひとつに掲げた介護保険法の改正が行なわれ、要介護認定の区分をそれまでの要介護1から5の5区分から新しく要支援1、要支援2を加えた7区分とすると同時に、要支援者認定で要支援1、2に該当した方を対象とした予防給付、いわゆる予防給付サービスが新たに提供されることになりました。また、地域支援事業も新たに創設されたところであります。しかしながら高齢化社会の到来により、当初の想定をはるかに超える介護サービスの利用者が増え続け、介護給付費の大幅な増加を招いております。国はこうした状況を勘案し、その抑制を図るべく更なる制度の見直しへ大きく方向転換の方針を示しております。以上の状況を勘案し町長に質問をさせていただきます。1、介護保険の要支援1、2と認定された人向けのサービスを段階的に市町村に移管し、事業運営はその市町村の裁量に任せるとし、その方策として要支援者に対する介護予防給付 (訪問介護、通所介護)については、市町村が地域の実情に応じ、地域住民の多様な主体による柔軟な取り組みにより、効果的かつ効率的にサービスの提供ができるよう地域支援事業の枠組みの中で発展的に見直していく。新しい総合事業として、市町村の事務負担等も踏まえ、平成29年度末までにすべての事業に移行するとした介護予防給付(訪問介護、通所介護)の見直しと地域支援事業の充実等(案)との方針が示されています。実施に向けた基盤整備の推進等今後のまちの対応策についてお伺いをいたします。2、施設介護における特別養護老人ホームの入所基準を比較的経度の(要介護1、2)も含めた5段階全ての人が入所できる現状を改め、新規の入所者の中重度の(要介護3から5)に認定された人に限定するとの厳しい見直し案を検討するとしておりますが、このことにより要介護1、2の方をどのようにサポートしていくかが課題になるかと思います。そうしたことへの対応策についてもお伺いをいたします。3、要介護度の低い人を、施設介護から在宅介護へと流れを促すことは、増え続ける介護保険の給付費を抑えることにもつながるとの側面もありますが、在宅介護の方向性、取り組みについては地域包括ケアシステムの構築へのプロセスと密接な関係があると考えます。町長の所見をお伺いいたします。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

それでは大野議員のご質問にお答えをいたします。介護保険事業計画は、介護保険事業を円滑に実施するため、高齢者保健福祉計画と一体的に作成することとなっており、1期3年間を計画期間と定め、その都度、計画の見直しを図ってまいりました。平成18年当時は介護予防を重視しておりましたが、高齢化率の上昇や後期高齢者の増加などに伴い、高齢者をめぐっては要介護状態にならないための介護予防、認知症高齢者対策、独居高齢者等への支援など幅広い分野にわたってさまざまな課題が生じています。介護保険は、国民に広く認知され、平成25年4月には、制度開始当時に比べ要介護認定者数は、約2.6倍、給付費は、約2.8倍になっております。国では、低所得者をはじめとする国民の介護保険料に係る負担の増大の抑制を図るとともに持続可能な社会保障制度の確立のため、地域包括ケアシステムの構築を通じ、必要な介護サービスを確保する観点から介護保険制度の改正を進めております。せたな町も高齢者人口はすでに増加のピークを迎え、横ばいとなっておりますが支え手となる人口が徐々に減少しております。このようなことを踏まえ、第6期計画は、地域包括ケアシステムの構築などを盛り込み、地域の実情に即したサービス提供体制の一層の充実を図ってまいります。現在、介護保険非該当の方の生活管理指導員派遣事業及び生きがい活動支援通所事業のほかに、今回補正予算をお願いしております地域支援事業として、生活支援、介護予防サービスの基盤整備事業を進めさせて頂く予定です。この整備事業を活用して、地域の方々と相談しながら、ボランティアなど様々な団体と情報共有及び連携を図り、元気高齢者や地域住民が担い手となる仕組みを構築していきます。2つ目の質問にお答えします。現在、要介護1、2の多くの方は施設に申込されても、要介護3以上の方が優先をされまして家族や近所の方々の協力、支援と介護保険サービス等を利用し在宅で生活しております。せたな町としましては、要介護1、2の方が施設に申し込みできなくなった場合の不安について、安心してもらえるよう相談を受けると共に民間の居宅介護支援事業所、その他の関係機関や地域の方々との連携を図り対応して参りたいと思います。自宅で生活を続けるためには、行政のみならず家族や地域の方の支援が必要と考えております。昨年、住民参加型高齢者生活支援等推進事業で地域の方々と確認し合えた公助、共助、自助の理念の下で、地域で暮らす高齢者の生活支援体制の構築を進めてまいります。3つ目の質問にお答えをします。地域包括ケアシステムの構築につきましては、住民が住み慣れた地域で、安心して在宅生活を維持するための体制作りが課題となります。具体的には、在宅生活を維持できる住まいの確保、配食や買い物などの生活支援サービスの提供、更に在宅医療や介護サービスの充実を図ることが重要です。せたな町のような過疎地域では、医療や介護の人材確保が難しい地域でありますが、幸い住民同士のつながりや助け合いの精神が強く根付いております。ですから地域包括ケアシステムの実現には、共助の役割が大変重要であります。地域の方には、実際に行っている近所の見守りや声掛けを広げ、商工会や配達業者などの民間事業者と連携しながら、高齢者への見守り体制を作るなど高齢者が在宅で生活 できるうえで、必要なことについて話し合いを深めながら、取り組んでいただきたいと思います。しかし、行政として行わなければならない部分を見極めることも重要であり、在宅生活を維持するために必要となる高齢者向けの住宅確保や、地域で安心して過ごせる医療と介護の体制作りなどについて、これから検討してまいりたいと思います。以上でございます。

議員の質問 3番 大野一男

ただいま町長より今後の対応について、詳細に説明といいますか答弁をいただきました。ありがとうございます。国は来年から始まる第6期事業計画と重なるように、いわゆる今ある予防給付の部分を国の事業から切り離して、町村の裁量に任せて引き続き介護予防給付等の支援事業をやっていくという形にこのシステムを変えようということの動きが出てます。本来であれば、ことしの国会に議案を提出して来年度からでも、そういった形に一気に運営をしていきたいという腹づもりもあったようですが、余りにもそれは拙速過ぎるということで、29年度までいわゆる第6期の3年間をかけて各市町村にそういった体制づくりをやりなさいと。その期間猶予期間ですよという見方との解釈もできるわけですが、いずれにしても今後は、介護全体の予算財源は介護給付の事業の予算の中で計上するとは言いながら、その負担割についても、将来町村の財源確保が非常に厳しくなる、求められてくる。国の負担を少しでも少なくする、介護給付の介護費用の削減、抑制ということが大きな背景にあるわけですから、国そのものが補うものについては、ある程度の限界があるという認識の中で、さまざまな事業移管を町にするということを合わせて財源の捻出も町村の範疇でやりなさいと。逆を返せばその町村ができるサービスは、その財源に基づいたことによって決まってくるという心配があるわけです。例えば今、予防給付の中で行われているさまざまなサービスを、町村でやるということになりますと、これは町長からもありましたように、民間が行なっている、あるいは有資格者が行っているヘルパー事業も、もしかしたら今、地域にあるボランティア団体であるとか、NPO法人にそういう事業を移管して少しでもコストの削減を図るといったようなことも聞こえてきます。そうなりますと、本当に今、全国一律の体系で行われている介護サービスが、質、量とも維持できていくのか。水準を堅持していくことができるのかという不安が出てまいります。そういうことのないように一つせたな町では、しっかりプログラム制度設計を作って、伴う財源についても、これは町長の政策判断になると思うんですが、しっかりと財源を充てて遜色のない事業が進められるような、そういう体制づくりをぜひお願いをしていきたいと思います。その点についてもう一度、3年かけて多分このことについて、制度設計を作っていく、包括支援が中心になってやっていくんだろうと思うんですが、質、量ともに低下しない。それから住民の不安がそういうところに及ばないような政策の展開、 財源の確保ということについて町長の意向をお聞きしたいと思います。それから地域包括ケアシステムの件ですが、この中で一つ取り上げていただきたいのは、住まいの件です。本来、介護保険事業が始まった大きな要因は、家族や家庭で介護者を見るということがなかなか厳しい。そうであれば社会全体で支え合って家族の負担も軽減していこうということが発想の原点にあったと思うんですが、何か15年かけてぐるっと回ってきて、在宅シフトという考えが出てきてます。当然、家族、親族のことですから身内で見るというのは常でありますけれども、しかしそれを大きな今後の介護の中心としてもっていくということは、再び家族労働、家族の介護負担を増やしていく心配があります。この在宅介護へシフトするというときに、やはりそういうことを共に、公が一緒になってそういう方の負担軽減を図っていけるような仕組み作りも必要ではないかと思いますし、そのことを目指して地域包括ケアシステムも新たに作っていく、これも町村が制度設計をしていくということが中心のようですので、ぜひその辺は詳細、中身についてもしっかりと詰めた素案を作っていただきたいと思います。住まいの件ですが、高齢者向け住宅であるとか、一部ではサービス付き高齢者住宅という制度もあるようですが、そういったものを活用しながら何とか公と在宅をする家庭が連携してやっていけるような仕組み作りについて十分配慮をしていただきたいと考えます。それから最後ですけれども、介護保険料が第6期になりますと改定となります。第5期の介護保険料、第1被保険者の部分でありますが、前回の第5期の決定のときには、随分まちとしても基金を取り崩してなかなか抑制に努めたという経緯があります。月額標準基準額で3,720円、年額で4万4,640円というのが今ある基準額ですが。今度第6期の査定にはこれからいろいろ資料を集めて、定数をたたいて数字をはじき出すと思いますが、全国平均はおよそ5,000円くらいだと言われてます。それからみるとせたな町は4,000円を切るということで非常にこの部分については頑張っていただいていると思うわけですが、見通しとしてこの第6期に向けてできる限り願うところは、安く、負担を軽減してもらいたいというのが常でありますが、町長としてその辺第6期についても基金は随分食いつぶしてなかなか充当する財源もないという状況ですけれども、何とか安価で済むような方策をぜひやっていただきたいと思いますが、その辺の意向についても合わせてお聞かせいただきたいと思います。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

まず、今回の改正の目指すところでありますが、これは国民の皆さんの介護保険料に係る負担の増大、国ももちろんそうでありますが、そういったものを抑制しようというところに、大きな意図があると我々も考えております。そこで、そのために国が今までやってきたことを、今度は地域がどうやってしっかりと支える体制を作っていくかというところが今回のポイントと思っております。そこで、まちとしてはこの生活支援、介護予防サービスの基盤整備事業ということで今回補正をお願いしておりますが、これは地域包括支援センターの中に研修を受けたコーディネーターを配置して、要支援者などの買い物支援、自宅のゴミ出し等の具体的なニーズ把握や地域に不足する支援の創出を行って、元気高齢者や地域住民が担い手となる仕組みを作ることで高齢者が安心して生活ができるようにと考えているところでございまして、この事業は渡島檜山管内では、せたな町のみが実施すると聞いております。厚生労働省や北海道が実施する研修会等で動向を確認しながら、しっかり実施してまいりたいと思っているところでございます。それから高齢者の住宅についての質問もございましたが、さまざま高齢者の受け入れをする施設があるわけでありますが、非常に費用が高いというようなこともございまして、そういった部分では、せたな町の高齢者に必ずしもそぐわないというようなことがございます。やはり在宅で安心して生活をしていただくためにどうするかということ。これが基本でございますからこうした部分について、どういった住宅を確保していくかということについてこれからしっかり検討しなければならないと思っております。それから介護保険料でございますが、現在2,720円という状況でございます。これは議員おっしゃるように、3,720円です。失礼しました。これ議員おっしゃるように管内でも、道内全体から見ても低いという状況にございます。これは需要がなくて低いということではなくて、基金や一般財源を入れてこれだけに押さえている状況でございます。これをひとつ理解していただきたいということと。それから今の人口推計からまいりますと、労働人口と高齢者の人口が平成30年ごろには逆転をするという状況になります。今の高齢者の人口はピークであります。これから 徐々に減少していくということでございますが、それ以上に労働人口の減少が激しいということで高齢化率は、上がってまいります。そうしますと支える側の人口が減るということになりますから、当然これは介護保険料が上がっていくと。今のままのサービスを維持していっても保険料が上がっていく状況になります。我々としては、できるだけ押さえてまいりたいと考えておりますが、それも限界がございますので、こういったサービスをもちろんある程度充実をしながら、安心して暮らしていただけるという環境整備をしなければなりませんが、そういったことにおいて、やはり最初の答弁でも申し上げましたように、介護保険サービスばかりでなくて、この地域の皆さんがさまざまな形で係ってもらえるような環境作りを進めていくということもあわせて取り組んでいかなければならないと思っておりますので、今回、補正をお願いしてございますが、そうした事業を進めながらその辺をしっかり考えてまいりたいと思っているところでございます。

議員の再々質問 3番 大野一男

再々質問、最後の質問をさせていただきます。今町長は地域のいわゆる人的資本を有効に活用しながら、国が示しているいわゆる予防給付を地域支援事業の中に包括して、まちの裁量でそういう事業を継続して、地域のところにサービスを忌憚なくやりなさいということに対しても、せたな町は先駆けてそういう先を見込んで動き出しをしているんだという説明だと聞いてますが、やっぱり心配なのは、そうは言いながらも本当に地域にそれだけの人材が確保できるのか。ということが大きな心配になってきますし、それを財源として、まちがどれだけ覚悟を決めて、その全体の財源の中でそこの部分に充当していくかということにも係ってくるんだろうと思うんです。財源がないと、どうしてもサービスの分野で今までやってきたものを、これは削る、これはサービスをちょっと低下するということになりがちです。そこが不安です。ですからまちの姿勢として町長の姿勢として、そういうことはないんだよと、今までの少なくともサービス水準は下げないという前提のもとに、今の地域のいろいろなボランティアだとか、NPO法人の活力を活用しながら新しい事業展開をしていくんだということが、町長の意思としてこれから作業に当たる職員の中に浸透していくことが大事ではないかなと思いますので、ぜひそういうスタンスで町長このことについて、いろいろ思いを巡らせていただきたいということを切にお願いをします。それから介護保険料ですが、今3,700幾らという極めて管内でも低い保険料率で運営されているということについては、ありがたく思うんですが、状況を見ると今までの維持は大変だというのは何となくわかるんです。かといって、だから上げていいよということに、そうですとは言えませんので、ぜひ少しでも抑制が図られるようなそういうスタンスで、いろいろなこれも一般財源あるいは基金等の充当等で抑制が図っていけるように、そして尚且つ何回も言いますが、サービスの水準が低下しないような形の中で、ぜひプログラムを、制度設計をしていただきたいと思います。先ほど来、私理念という言葉を何度か使ってますが、やはり首長、町長の介護制度、介護の福祉に対する社会保障に対する町長の理念というものも、やはり町政の中でしっかりと反映してくるものだと思いますので、どうぞトップリーダーとしてその辺は明確に指示をして今後の作業に入っていただきたい。消費税がこのたび5%から8%に上がりました。来年はさらに2%上がって10%まで上がることになるようですが、そもそもこの消費税を上げた根拠は、社会保障費の不足の分に充当するんだということが私は約束だったと思います。しかし現実を見ますと制度設計等も国の負担を少しでも抑制して、事業の裁量は町村に任すという形で変えていくというのは、どうも私は納得いかない。やはり国がすべてをきちんとカバーして、基礎自治体である我々せたな町なりは、住民と最終的にサービスをする実行団体です。そこは仕組みを作ってサービスを提供していくということで、財源についてはやはり国がきちんと手当てをしてやっていくというのが本筋ですが、どうもそこも全体のことを考えるとそうせざるを得ないということのようです。ぜひ、せたな町は福祉に優しいまちということで町長は、保育料の一律8,000円化ということ。あるいは子育て支援等についても随分理解をした形で政策を打っておりますので、その辺は期待をしておりますので、もう一度答弁をいただきたいと思います。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

お答えをいたします。この介護保険料とこのサービスの関係でありますが、非常に密接な関係がございまして、サービスを拡大するとこの保険料が上がっていくと。財源が必要になるといいますか、そういったことの関係にございます。そういったことから考えますと、やはり町民の皆さん方の負担をどこまで許してもらえるかということも考えなければなりません。その辺のバランスをとりながらこのサービスを維持していくことになろうかと思いますが、そういったことを十分これから検討してまいりたいと。ただここにどうしても欠くことができない部分というのは地域の皆さんの協力ということになります。これは非常に大きな力になると我々も思っておりまして、そうした町民の皆さんが高齢者をしっかり支えていくというそういったものも大事にしながら進めていかなければならないと思います。それで、そういったことを進めていった上で、その足らざる部分については 、まちがしっかり支えていくことになるのではないかと思っております。我々も若い世代、高齢者を支える世代を何とか確保しようということで、議員もおっしゃいましたように子育て支援の施策も打っておりますが、こうしたことが功をそうして、そういった高齢者を支える若い世代が定着をしていただくということも、これも大事な施策の一つと思っておりますので、いずれにしましてもこういったことを合わせながら高齢者の皆さんが安心してこの地域で暮らしていただける、そういう環境を整えてまいりたいと思いますので、よろしくご理解のほどお願いしたいと思います。

出典:せたな町議会 平成26年第2回定例会 2014年6月12日 議事録 PDF(8ページ) 間違いを知らせる