みんなの議会

網走市議会 令和6年第1回定例会 2024年3月8日

令和6年市政執行方針及び教育行政執行方針について

2024年3月8日、網走市議会の一般質問で、井戸達也議員が「令和6年市政執行方針及び教育行政執行方針について」質問し、市長 水谷洋一、教育長 岩永雅浩が答弁しました。

質問者
井戸達也 議員
答弁者
市長 水谷洋一、教育長 岩永雅浩

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 井戸達也

-登壇- 私は、令和6年市政執行方針及び教育行政執行方針について、会派研政会を代表し、質問をさせていただきます。本年、元日に発生した能登半島地震は、我々国民が穏やかな新年を迎える中、突如その日常を奪う惨事となり、災害は時と場所を選ばず起こるものと改めて痛感することになりました。こうした状況から防災・減災への意識の強化は欠かすことなく取り組み続ける必要性を強く感じるところであります。被災された方々に心からお見舞い申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたします。2020年1月、新型コロナウイルス感染症第1例が発生して4年、私たちの日常は多くの困難を乗り越えながらも、大きな社会的影響を受けてきました。それは、前に進もうとする考え方を踏みとどめようとする風潮さえ感じるものであり、人と人とが対話を通じてつながる大切さを実感するものであります。人が生きていく上で、人と人とがつながりを深め、助け合う「共助の精神」がいかに大切かを考えさせられました。こうした状況を経てさらに変化が著しい時代を迎え、物事を計画どおりに進めることが困難な中、先を見据える力がより強く求められ、同時に柔軟性も必要とされる新たな時代が来たのだと感じております。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルとハマスの紛争をはじめとする世界情勢の悪化、様々な物価の高騰など、世界経済の成長率が昨年を下回り、こうした不透明な国際情勢を背景に、各国の貿易や投資が細り、日本、アメリカ、中国のいずれもが景気減速に直面するとも予想されております。一方で、国内においては人口減少が加速化する中、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は2020年の国勢調査の結果を基に、日本の人口が2056年には1億人を下回り、2100年には、およそ6,300万人に半減するという推計をまとめております。当市においても昨年生まれた子の数、いわゆる出生数が145人、過去を見てみますと5年前は230人、さらに24年前の2000年では399人と僅か24年間で3分の1にまで減少し続けており、高齢化についてもこの20年間で2倍を超え、全国平均を上回る状況となっている現状を見ると、あらゆる公共の仕組みを変えていく必要性を感じるところであります。我々人類はこれまであらゆる変化に対応しながら続いてきたことを考えると、大きな変化に対応すべき時期に来ているのだと強く感じております。こうした国際情勢における日本の未来と少子高齢化、人口減少が当市に与える影響をどのように捉えているかお伺いいたします。次に、財政についてお伺いいたします。危機的状況にあった財政を平成11年から財政健全化に取り組み、行政改革推進計画により市債残高の圧縮を図り、平成14年度末ピーク時には534億円であった市債を令和5年末見込みで355億円と努力の成果が表れ改善されております。しかしながら、市の借金となる市債残高の令和6年度見込みでは366億円と、当市の一般会計の当初予算規模が 283億4,000万円であることからすれば、網走市全体で1年間に使えるお金を全て借金返済に充てても返しきれない水準の借金があるのも事実であります。令和4年度決算を見ても、自治体の収入に対する借金返済の割合を示す実質公債費比率は16.7%であり、国が定めた早期健全化基準25%を下回る状況にあるものの楽観視できる状況ではないと受け止めており、さらなる健全な財政運営が必要であると認識しておりますが、一方で地域経済の活性化や教育の充実、地域医療の維持など地域を支える不可欠な施策、特に市若手職員の地域課題解決に向けて明確な目的意識を持った政策、事業、また市民による自発的なまちづくりの推進などには積極的な予算配分をするという発想が必要であり、財政の厳しさを過度に強調すると地域社会に委縮を招くことになると考えるところであります。こうした考えの下、市の財政状況を正確かつ実態に沿った形で市民に示していく必要があると考えます。市の財政の現状、今後の財政見通しについて、見解を改めてお示しください。4期目を迎えた水谷市政ではこの間、能取工業団地を活用したメガソーラー発電所、バイオマス発電所の建設をはじめ、再生可能エネルギーへの取組と47の公共施設へ電力供給を目指す地域新電力会社あばしり電力の設立などエネルギーの地産地消にも取り組まれ、地域経済に大きく貢献されてきたと認識しております。さらには天都山展望台・オホーツク流氷館の建設、市民健康プールの建設、令和6年度供用開始となる網走市役所新庁舎建設など、網走の経済と産業の発展、スポーツ・教育の振興における様々な大型事業を進めてきたことは大きな成果であると評価するところであります。市政運営に当たり、これまでの評価とこれからの網走にかける思いをお聞かせください。次に、都市空間についてであります。北海道横断自動車道網走線の計画が示され、医療体制の強化、物流を含む産業振興など地域にとって大きな効果が期待され、今年度供用開始となる網走市役所新庁舎、中心市街地の活性化にもつながるものと期待するところであります。国における事業を進める上で広大な北海道の交通網は大変重要であり、最優先に整備されるべきものと考えます。地域経済の発展、観光の振興、地域医療体制の充実に大きくつながることとされるこの計画について当市の見解を伺います。次に、地域福祉についてであります。「みんながつながるまちづくり」は、この町に暮らす私たちが大切にすべきテーマであると考えます。これこそが網走の元気を生み出す源であり、共助といわれる助け合いが必要とされる昨今において、人と人とがつながりを持つことは大変重要であります。活力あるまちの未来を創り上げていくためには、市民自ら「立ち上がり、考え、つながり、動く」ことが大切であります。当市にはそれぞれの地域や社会にある様々な問題や社会的課題を学び、その解決に向け、充実した市民社会を創り出そうと活動している多くの市民団体があります。そうした活動に携わる市民が多ければ多いほど「幸せなまち」であると考えます。こうした団体の活動が子供たちの育ちにも大きく関係し、お年寄りの日常に安心をもたらし、若者世代に希望を与えるものと考えます。つまり、全ての人に居場所と役割が必要なのだと思うわけであります。2015年4月から改正介護保険制度がスタートし9年が経過した現在、元気な高齢者だけではなく、広く住民が地域で交わり支えあう仕組みづくりを目指す方向性が示されており、新地域支援事業としての生活支援体制整備事業では、生活支援コーディネーターを中心とした協議体の設立など、これからの地域を支え、助け合いを広めていくため取組を進めてきております。具体的な活動を進めるに当たっては多くの課題もあり、全てが理想どおりにはいかない現状にあると感じております。住民がつながりを深め市民と行政が理解・協力し、まちづくりを進める重要性について当市の見解を伺います。次に、生活環境について伺います。広域化による中間処理施設の準備が進む中、関係自治体による分別方法の統一化が課題となり、高齢化が進む現状において可能な限り分別方法を簡素化させる取組も必要であると考えます。高齢化に伴い間違った分別に気づかない人も今後は増えていくことが予想される中、違反ごみが増え、町の景観を損ねることにもつながり、また住民同士で犯人捜し等のトラブルも懸念されております。とりわけ一定期間のみ滞在の場合や転入したての方など、十分な分別がなされないケースが多いという現状は改善されていない状況にあります。これまでの生ごみ堆肥化、資源物回収などの効果は大きいと考えますが、多くの市民は燃えるごみ、燃えないごみだけの簡単な分別を望んでいるのだと感じます。現段階で広域化におけるごみの収集方法と分別方法についての見解をお伺いいたします。次に、社会福祉について伺います。令和2年度に子供本人(中学生・高校生)を対象としたヤングケアラーの全国調査が初めて行われました。世話をしている家族が「いる」と回答したのは、中学2年生5.7%、全日制高校2年生4.1%で、ヤングケアラーの実態が明らかとなりました。そもそも本来大人が担うべき家事や家族のケアを日常的に行っていることにより、本来社会が守るべき子供の権利が守られていない現状が明らかになっております。しかしながら、家庭内におけるプライベートな問題であること、さらには本人や家族に自覚がないといった理由から、支援が必要であったとしても表面化しにくい構造となっております。このような構造から支援の検討に当たっても、まずはその実態を把握することが重要であると考えます。当市のヤングケアラーの実態と現状に対する見解についてお伺いをいたします。次に、公共施設の維持についてお伺いいたします。市の財政状況が厳しい中、老朽化を含め耐震基準を満たしていない公共施設の建て替えも大きな課題であると認識しております。長期的な視点やまちづくりの観点から、各施設の機能を維持するための検討に当たっては、財政状況を踏まえた慎重な検討が必要であると考えます。公共施設の建て替えに当たっては、これまでの施設の在り方を含めて集約化を進め、複合施設としての建設も視野に入れた柔軟な考え方が必要であります。コンパクトで利便性と持続性の高いまちづくりを目指す中、その機能と新たな活用の仕方を併せて考える必要があります。厳しい財政状況下において耐震基準を満たしていない市民会館・総合体育館をはじめ、老朽化が進む公共施設をどのように維持していくのか、現段階での市としての方向性をお示しください。次に、生活安全、防災について伺います。当市は、これまで地震や自然災害が少ない地域とされてきました。しかし、近年では暴風雪や1時間降水量50ミリ以上の年間発生回数も増加しており、大雨による様々な被害が報告されております。人的被害は受けていないものの、今後起こり得るあらゆる災害への対応が求められているのだと考えます。本年、元日に発生した能登半島地震では、冬季における被災について様々な課題が明らかとなりました。とりわけライフラインの復旧には困難を極め、1か月間にわたり4万戸余りで断水が続き、降雪と寒さの中、1万4,000人以上の方々が避難所での生活を余儀なくされて、生活支援が大きな課題となりました。こうした中、被災された方々が助け合い、励まし合いながらこの困難を乗り越えようと頑張っている姿に尊敬の念が堪えない思いであります。胆振東部地震から6年、私たちは電気が絶たれる中、日常生活のありがたみとともに共助の重要性を強く感じました。こうした経験からも避難所体制の強化、訓練の実施、防災教育の充実には日頃からの取組が不可欠であると考えます。行政がすべき役割と住民の意識づけへの取組と連携の在り方、これらの体制強化をどのように進めていくのか、当市の見解を伺います。次に、生活基盤について伺います。公営団地建設を進める中、一方で増え続ける空き家への対策も大きな課題であると認識しております。人口減少が急速に進む現状において、今あるものをいかにして活用していくかも重要な視点であると考えます。子育て世代には、ある程度の規模の住宅が必要で、その中でも安価な戸建て住宅は今後、需要が増えると見込まれます。一般住宅の建築単価が1坪当たり100万円といわれる昨今、家族構成や生活様式などの変化に合わせ、住み替えという認識が強まっていく傾向も見られます。市内不動産業者との密な連携の下、さらなる空き家の活用を効果的に進める必要があると考えますが、当市の見解を伺います。次に、観光についてであります。まず、網走マラソンについてでありますが、コロナ過でもウェブでの開催を企画し、中止することもなく今年で10回目の節目の大会を迎えることとなりました。走る仲間のポータルサイト「RUNNET」では、過去10年間の大会ランキングで4度の入選、2年連続の人気ランキング1位となり、高い魅力を誇る大会となっております。本年は節目の大会となることから特別な内容をお考えと思いますが、どのような内容となるのか伺います。コロナ感染症が2類相当から5類へと移行し、日常を取り戻す中、人の動きが通常へと変化してきました。この間、各観光地においては、コロナが明けた後の観光の在り方を模索してきたのだと思います。これまで、当市は比較的安定した観光入り込み数を確保し、受け身と感じられる観光の在り方であったようにも思えます。コロナ前では120万人から180万人で推移をしていたものの、2020年には89万人、2021年では94万人、2022年は回復の兆しを見せ141万人と、コロナの影響を受け厳しい状況が続いておりましたが、2023年の冬季の入り込みは順調な伸びを見せ、回復していると実感するものがあります。その中で、受入れ体制が十分とは言えない状況も大きな課題の一つであると考えます。人の動きが活発化している中、観光地における今後の取組が期待されるところであります。網走監獄、流氷といった昭和の時代の観て食べて楽しむ観光から、そしてそれらを提供する産業と連携し付加価値をつけた体験型の観光へと変化してきており、通過型から滞在型へと発展していると感じます。追い風ムードが高まりをみせる中、一方ではコロナ禍以前の観光課職員の残業時間の多さも指摘されるところであり、各事業の見直しなどを含めた検討も必要であると考えます。こうした傾向を踏まえ、当市として今後の観光の位置づけをどのようにお考えか見解をお示しください。次に、商工業についてお伺いいたします。中心市街地の活性化は、大きな課題と受け止めております。しかしながら、空き店舗数が年々増加の一途をたどり、市役所新庁舎の完成後もこうした流れが収まるのかと懸念するところであります。単に買い物を目当てに人を集めることには限界があり、イベント等の開催だけでは十分な効果が見込めない中、コワーキングスペースやゲストハウスの開設など新たな取組もなされ、今後期待するところであります。まちなか網走との連携を進める中で、中心市街地の位置づけ、人の流れとにぎわいをどのようにつくっていくのか、今後の見通しをお示しください。産業の可能性を探る上で、公有地の活用も進め共生型地域社会の実現を目指すとしております。これまでの形にこだわらず、新たな可能性に挑戦していくことは重要であり、併せて人の居場所と役割を創り出す取組も必要であります。地域経済の発展につながる取組として、東京農業大学、日体大附属高等支援学校との連携と今後の可能性について伺います。公共交通について伺います。地域における公共交通の維持・存続が全国的な課題となる中、バス路線については運転手不足が深刻化し、これまでの運行体制が維持できない状況があり、大きな課題となっております。道内においても、こうした課題解決に向けた様々な取組がなされており、ダイヤの見直しや料金体系の見直し、運転手の確保に向けた取組などを行っております。こうした中、当市としても新たな公共交通の在り方としてどこバスの運行を開始し、成果を上げておりますが、路線バスの運行においては道内各地と同様の課題が残されている状況と認識しております。こうした課題に対しての当市の見解をお伺いいたします。次に、農林水産関係、育てる漁業(内水面漁業)についてお伺いいたします。昨年の春、能取湖におけるホタテ稚貝のへい死被害は1億8,000万粒、金額にして7億円の被害となり、西網走漁業協同組合に激震をもたらしました。西網走漁業協同組合の組合員のみならず、当市をはじめ各種関係機関は、その後の対応に苦慮されたことは記憶に新しいところです。二度と繰り返されてはならない事態と捉えておりますが、自然が相手のこともあり、へい死の原因の特定については、どれをもって断定するということは非常に厳しい状況にあると認識しております。再発防止に向けた取組と現段階における原因をどのようにお考えか、現状と対策についてお伺いいたします。次に、ヤマトシジミ資源回復状況等についてお伺いいたします。網走湖における魚種は、ワカサギ、シラウオ、ヤマトシジミの3種類が代表的なものであり、網走にとっては大切な水産物でもあります。ワカサギにおいては、昨年の水揚げ調整もあり、今後についてはワカサギ釣りや氷下漁が好調となるよう期待するところであります。網走湖のヤマトシジミは、道内産のおよそ8割を占めている貴重な資源であり、地理的表示保護制度の登録も受けており、生育については水質の変化による影響も懸念されるところであります。シラウオ漁も昨年はおおむね順調、ヤマトシジミの状況も回復傾向にあるとお聞きしています。網走湖における魚種の生育には、水質の安定が重要であると考えるところでありますが、環境変化の主な原因についてどのような見解をお持ちか伺います。ホタテの消費拡大についてお伺いいたします。処理水放出に伴う中国の輸入規制の影響から、中国による日本産水産物の禁輸措置の影響や、在庫状況を踏まえたバイヤーの買い控えによる出荷量、下半期に大幅減少したホタテですが、当市における影響をお伺いいたします。次に、森林環境税について伺います。令和6年度から導入される森林環境税ですが、この税の目的として「森林の有する機能は、地球温暖化防止のみならず、国土の保全や水源の涵養等、国民に広く恩恵を与えるものであり、適切な森林の整備等を進めていくことは、我が国の国土や国民の生命を守ることにつながるものである」とされております。こうした目的に沿った取組を進める上で、令和元年度より森林環境譲与税として都道府県、市町村に譲与されるものとなっております。これらを活用する上で、当市はどのような事業を展開していくのか伺います。次に、農業基盤整備について伺います。農業基盤整備は生産効率を高め競争力のある「攻めの農業」に向け、担い手への農地集積の加速化や農業の高付加価値化等を推進するための農地の区画整理、農業用排水施設の整備等を行うものと理解しております。地域全体の一体的な農地整備、簡易な基盤整備、自走操舵システムなどを活用したスマート農業を進めるためのGNSS基地局の整備や必要な基盤整備、不整形な圃場の区画整理、小区画の圃場の区画拡大、狭い農道の拡幅、排水路の管路化、農用地造成などの工事に併せ、換地等により土地利用を秩序化するなど、地域全体の一体的な農地整備を行うものとして、高収益作物の導入など、幅広い農業を後押しし、食料自給率の向上と所得の安定化に不可欠であります。当市の認識と今年度の予定状況についてお伺いをいたします。種子バレイショについて伺います。当市の農業において、でんげんバレイショは重要な存在であります。でん粉の需要は高く、需要と供給のバランスが崩れてきており、その要因として種子不足があげられます。種子不足を補う対策としてリエントリー事業を進めているところではありますが、まだまだ結果が出ている現状にありません。種子生産圃場条件の改正を含め、何らかの手段は必要であります。新たな高収益作物の導入も厳しい状況で、でんげんバレイショ栽培はこの先も重要であると考えます。国の重要病害虫ジャガイモシロシストセンチュウの発生による被害が生産に大きな影響を受け、対策を進めてきたところではありますが、抵抗性品種の動向と生産の在り方について当市の見解を伺います。次に、鳥獣対策について伺います。道内では各地でヒグマによる被害が報告されている中、幸いにして当市においては大きな被害は発生しておりませんが、楽観視できない状況にあると認識しております。依然として被害の多くは増え続けるエゾシカによるものであります。捕獲、駆除、侵入防止柵の手だては必要であり、これらの対策を進める中で猟友会の高齢化、担い手不足が深刻化しております。自衛隊退職者などの協力を求めることも一つの手段であると考えますが、人手と担い手の確保、各被害への対策をどのようにお考えかお伺いいたします。次に、教育についてであります。文科省は、2026年には不登校の児童生徒が希望した場合、全校でオンライン授業を提供できるようにすると発表されました。不登校児童生徒が増加する中、文部科学省では誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)を取りまとめ、不登校対策の速やかな推進を働きかけております。その中で、不登校児童生徒が学びたいと思ったときに学べる環境の整備として、多様な学びにつながることができるよう、不登校児童生徒の個々のニーズに応じた受け皿を整備するとともに、教育支援センターが地域の拠点となって、児童生徒や保護者に必要な支援を行うことが重要としております。また、令和5年3月現在、全国で21校の設置にとどまっている不登校特例校(学びの多様化学校)を今後早期に全ての都道府県、政令指定都市に設置されることと、将来的には希望する児童生徒が居住地によらず通えるよう、分教室型も含め全国300校の設置がなされることを目指すとしており、さらに、不登校特例校の運営に当たっては、不登校児童生徒への支援の知見や実績を有するNPOやフリースクール等の民間施設との人事交流等を通して、必要な体制の構築やノウハウの共有を行うとともに、他の学校に対しても、不登校児童生徒への支援に関する助言やノウハウの普及を行うことが望まれるとしております。こうした実態を捉え、不登校児童生徒への対応は保護者も含め多岐にわたり、「学びの保障」と併せて様々な対応が必要とされております。全てに寄り添った対応を目指すべきですが、実際、限られた人手でどこまでの支援ができるのか疑問に思えるところもあります。本来、学校教育においては、学校生活を送る上で教員と児童生徒との信頼関係が最も大切であり、信頼関係の上に充実した集団生活が成り立つのだと考えます。単に授業という目的のみであれば、オンライン授業も効果は一定程度期待できますが、人と人との関係を築く中で、実際に顔を合わせての対話が重要であると考えます。教員と児童生徒との関係の在り方、不登校児童生徒への対応、オンライン授業への取組について、当市のお考えをお伺いします。小中学校の9年間で一貫したカリキュラム編成などの教育活動を行う義務教育学校は、道内札幌市を除く20市町村で24校、小中一貫型小学校・中学校の導入では27市町村で127校となっており、オホーツクでは平成28年度に斜里町立知床ウトロ学校が義務教育学校を導入したのをはじめ、湧別町、北見市温根湯が導入しております。また小中一貫型小学校・中学校の導入では、小清水町、置戸町で取り組まれております。小学校から中学校への環境の変化によって不登校への動きが強まる傾向があり、教育の質の低下も懸念されるところであります。安定した環境と学びの場を確保するためにも、こうした環境の整備には様々な視点で取り組む必要があると考えます。中1ギャップの解消、義務教育学校・小中一貫教育制度の導入について、市の見解を伺います。次に、社会教育について伺います。豊かな心を育む活動は、子供からお年寄りまでの幅広い世代が自発的に関わりをもつことが重要であると考えます。長い人生で培った経験を基に子供たちや若い世代へとつなげ、その結果互いに学び成長へとつなげていく、こうした取組によって豊かな心と豊かな関係性が生まれるものと考えます。生涯にわたり、市民が生き生きと学ぶことができ、町の活力につなげる社会教育の在り方について、当市の見解を伺います。以上、各般にわたり質問をいたしました。依然として厳しさが続く地域経済、高齢化、人口減少社会など地域の課題は山積しておりますが、強い使命感の下、市政運営に努めていただき、課題の解決、そして町の発展のために我々も力を尽くすことを申し上げ、会派研政会の代表質問を終わります。

答弁 市長 水谷洋一

-登壇- 研政会、井戸議員の御質問にお答えをいたします。初めに人口減少問題についてでありますが、我が国の高齢化の進行と確実に見込まれる人口減少は、全国各地でこれまで当たり前と思えた保健、医療、福祉、公共交通など生活基盤の維持さえ困難な時代を迎え、人口減少を前提とした社会システムの再構築が必要になってきていると思います。当市におきましても医療の確保、子育て支援の充実、人材確保、交流人口の拡大、都市基盤の維持、産業振興の観点から、人口減少を前提としたインパクトの緩和を念頭に、誰もが健康で安心して暮らし続けられるまちの実現を目指してまいります。次に、財政状況でありますが、実質公債比率は令和4年度で16.7%、5年前の平成30年度は17.2%、将来負担比率は令和4年度で104.9%、5年前の平成30年度は155.6%と、それぞれ改善基調にあり、市債残高では、令和4年度は約340億円で、ピークの平成14年度の534億円から194億円減少し、網走港整備及び能取漁港整備特別会計の実質赤字額は、令和4年では約10億円となり、この二つの会計に、市有財産整備特別会計を加えたピークの平成9年度の約91億円から81億円減少をいたしました。加えて、能取漁港整備特別会計の資金不足額が令和4年度に解消をいたしました。今後の見通しですが、新庁舎建設など、一時的な特殊要因を除けば、財政上の改善基調に変わりはないものと認識をしております。引き続き物価高騰の影響などに注視をしながら、健全な財政運営に努めてまいります。次に、市政運営についてでありますが、議員お話のとおり再生可能エネルギー発電施設の誘致、自治体新電力会社の設立、天都山展望台・オホーツク流氷館、市民健康プール、新庁舎の建設などに取り組み、日本体育大学附属高等支援学校、医療機関の4件、WIND-SMILEなどの企業誘致、子育て支援では、子育て世代包括支援センターの設置、保育料の無償化、病後児保育の導入、赤ちゃん応援券の贈呈、園児、児童生徒の給食費の無償化に加え、新年度では高校生を含めたこども医療費の無償化に取り組んだところであります。併せて、新型コロナウイルス感染症におきましては、ワクチンの確保と接種体制の構築、市独自の検査体制の実施、需要喚起を目的としたプレミアム商品券の発行、物価高騰対策では水道料金の減免、低所得や子育て世帯への支援、全市民への商品券の配布など、市民生活を支える施策の迅速な対応に心がけてきたところであります。また、30年にわたり予定路線とされていた、女満別空港網走間の高規格道路の新規事業化に向けて、令和3年度からその動きを加速させ、令和6年度からまちづくりの方向感を出すことができたものと考えております。引き続き、市政が抱える様々な課題の解決に向け、柔軟な市政運営を努めてまいります。次に、北海道自動車横断道網走線の計画が及ぼす地域経済などへの波及効果についてでありますが、令和5年12月19日に北海道地方小委員会において、別線市街地アクセスルート対応方針が決定し、新規事業化に向けて現在取り組んでいるところです。期待される波及効果は、日本の食料供給基地であるオホーツク地域から農水産物が効率的に安定して、全道・全国へ輸送されることによる地域経済の発展、女満別空港から高規格道路に直結することにより、東北海道の周遊性が向上し、広域観光連携による地域相互の活性化などによる観光の振興、3次医療施設のある北見市までの救急搬送の安全性、速達性などによる地域医療体制の充実に大きくつながるものと考えております。次に、市民と行政の理解・協力によるまちづくりの重要性についてでありますが、国の目指している地域共生社会は、支え手・受け手という関係を超え、地域住民や地域の多様な主体が参画して、住民一人一人の暮らしや生きがい、そして地域をともにつくっていくものと認識をしております。こうした地域共生社会の実現に向けた取組の一つとして、生活支援体制整備事業を実施をしております。各地区での協議においては、希薄化した地域のつながりを取り戻し、地域活動を活性化したいという声も多く聞かれ、子供から高齢者まで集まれるイベントの開催等をきっかけに世代間交流を図ることができた事例も出てまいりました。地域における先進的な活動を各地区と共有することにより、生活支援体制整備事業を推進し、各地区における取組の支援を図るとともに、社会参加やボランティアを考えている方へ情報提供やマッチングを通じて地域の支えの仕組みづくりにつなげてまいりたいと考えております。次に、広域化におけるごみ収集方法等分別についてでありますが、現在、1市5町で広域による焼却を中心とした処理の方式について検討を進めているところであります。広域での中間処理に向け、分別・収集方法と、無料とするものを含む料金についても検討することとしており、来年度検討スケジュールを定めて進めていくことを考えております。また、高齢化社会に対応するため、ごみ出しに支援が必要な方へのさわやか収集の利用が増えていることから、対応できるよう検討を進めてまいります。次に、ヤングケアラーの実態と現状についてでありますが、ヤングケアラーの実態につきましては、本年度第9期介護保険事業計画及び第7次障がい者福祉計画策定に当たり行ったアンケート調査において、主たる介護者の年齢の設問を設けましたが、その回答から主たる介護者が18歳未満となる方はありませんでした。また各学校が毎年度実施する家庭環境調査や日常的な児童生徒との交流、保護者連絡を通じて状況の把握を行っておりますが、現時点において、家族などの介護が常態化している実態は見られません。しかし、子供がケアを担う背景には、家庭の経済状況の変化、共働き世帯の増加、少子高齢化、地域のつながりの希薄化などから来る地域力の低下など、様々な要因が考えられ、それに伴う課題は、家庭内のプライベートな問題であることや、本人や家族に自覚がないといったことなどから表面化しにくい構造となっております。今後、令和6年度から計画期間とする第7次障がい者福祉計画の施策に「ケアラーを支える取組の推進」を新設し、関係部署が連携し、ケアラー支援に関する周知・啓発や相談体制の整備を行ってまいりたいと考えております。次に、防災体制の強化についてでありますが、災害被害を最小限に抑えるためには、自助、公助、共助とそれぞれが災害への対応力を高め、連携することが大切であり、また日常的に災害に備えることが重要であります。現在、災害時の停電を念頭に、毛布、段ボールベッド、ポータブルストーブ、発電機、燃料などの計画的な備蓄、避難所の電源確保対策、津波避難路へのソーラー式蓄電型照明の整備を進めており、また、あばしり電力の取組や新庁舎の完成は、防災力の向上に寄与するものと考えております。災害情報発信では、これまでの手法に加え、新たに固定電話、ファクス、エリアメールを加えるとともに、自動配信システムの導入とLINE広告の活用により、Jアラート情報をより迅速に広範囲の方へ周知してまいります。市民への意識づけと連携の面では、防災フェアの開催、学校における防災教育、自主的な防災訓練や研修会への支援、防災ガイドブック、ハザードマップなどを通じて、災害対策の重要性を啓発してまいります。また、社会福祉協議会など関係機関との連携により、ボランティア活動が円滑に行われるよう、受入れ体制を整備するとともに、町内会連合会など関係機関との連携により、一時的に行政機能が失われた場合には、地域住民が主体となり、避難所の開設・運営ができるよう、マニュアルの策定を進めながら、地域との意見交換に取り組み、いただいた御意見を防災対策に生かせるよう努めてまいります。次に、空き家の活用についてでありますが、平成29年度から網走市空き家バンク推進協議会を設置し、空き家の有効活用による住宅ストックの循環を図るため、市内の不動産業者と連携して取組を進めているほか、平成30年度からは、建築士、司法書士のほか、不動産業者である宅地建物取引士を相談員として、空き家の売買方法、相続、解体に関する空き家相談会を開催しています。空き家の有効活用を促進するため、空き家のリフォームや解体への助成を行うなどの取組を進めているところでありますが、さらなる空き家の活用につきましては、今後の開催いたします空き家バンク推進協議会での意見交換などを踏まえ、不動産業者との連携を強化し、取組を進めてまいります。次に、第10回オホーツク網走マラソンの内容についてでありますが、2015年から開催をしておりますオホーツク網走マラソン、今年で10回目を迎えます。第1回大会の開催時における課題を一つ一つ解決をしていきながら、関係者の皆様の御尽力のおかげで、RUNNETにおいて全国1位の評価を頂くまでに至りました。改めて関係者の皆様に厚く御礼を申し上げます。第10回大会の内容につきましては、今後開催される実行委員会で決定をいたしますが、現時点では、マラソンの各種目別で100位ごとのランナーへの特産品のプレゼントなど、参加者のお楽しみを増やすことなどと合わせ、運営においては、救急体制のさらなる充実を図るため、全てのエイドステーションに設置されている東京農業大学の学生スタッフに救急救命講習を受講していただけるよう、取組を進めてまいります。加えて、10回連続完走者には、記念品や特別サービスの提供のほか、第10回の記念大会としての祝祭感も演出できればと考えております。次に、今後の観光の位置づけについてでありますが、ここ数年の観光に関しましては、新型コロナウイルス感染症による影響が大きく、その間、適宜速やかに必要な支援策を講じてきたところであります。昨年5月の感染症上の分類が5類へと移行した後、首都圏を中心に、国内外の観光客は回復基調にありますが、全国的に様々な業種で人手不足という深刻な問題が発生をしております。市内の宿泊施設においても、地域によっては、季節休業や稼働しているものの従来の稼働率に満たない状況の施設もあると伺っており、宿泊者数ベースでは、早急にコロナ前まで回復するのが難しい状況の中、宿泊費が値上がりすることによって、経営の安定化が図られている状況もあるものと認識をしております。昨年3月に改定された国の観光立国推進基本計画で示されているように、観光消費額を向上させることが重要と捉え、網走市観光協会や市内の体験事業者と連携し、流氷カヤックや流氷遊覧飛行など、高単価の体験型観光商品の造成、流通や消費額の高いとされるソフトコンテンツを活用した取組を行っております。今後も、単価が高い傾向にある個人型観光客に訴求するコンテンツ整備を進め、デジタルプロモーションによる網走観光の魅力を国内外へ積極的に発信し、効率的な誘客促進を図ってまいります。次に、中心市街地の位置づけ、人の流れとにぎわいについてでありますが、中心市街地は歴史と文化を受け継ぎ、古くから商業活動等の中心を担っており、現在に至るまで地域住民や観光客が集い、にぎわいを生む都市の顔的存在であると存じます。市役所新庁舎の完成・稼動に伴い、イベント等の開催のみならず、ゲストハウスの開業やコワーキングスペースの整備、既存のまちプラといった機能も含め、交流スペースが点在してきている状況にあります。一方で、事業の継続がなされないケースもある中、今年度は空き店舗を活用しての開業が3件のほか、起業家支援補助金を活用しての開業もあり、庁舎の移転に合わせた波及効果もあるものと考えています。また、まちづくり会社「まちなか網走」につきましては、コワーキングスペースを活用して様々な形で中心市街地への人の流れを創出するイベントを開催しているほか、セミナー等の開催を通じて、地域の人材交流・育成を促進する役割も担っております。こうしたよい流れを、商工会議所や中央商店街振興組合、社交飲食業組合など関係機関と引き続き連携を図りながら、中心市街地のにぎわい創出を図ってまいりたいと考えております。次に、農大、日体大との連携についてでありますが、東京農業大学オホーツクキャンパスでは、現在、大学を中心に地域課題戦略推進協議会を組織し、事業者からの依頼に対して、調査・研究、事業化のためのコーディネートなど、幅広い課題に対応していただいているほか、ピーチとのコラボレーションによる商品開発やデジタル人材の育成に向けた特別授業の実施などに取り組んでいただいております。特に、今回のふるさと寄附条例の改正理由の一つである大学施設に対する支援を盛り込み、また、網走漁業協同組合による大学への寄附が行われるなど、産業界との連携も強化されているものと感じております。日本体育大学附属高等支援学校では、共生型地域社会の実現を目指すリエントリー事業においてブドウの栽培が行われ、昨年はサイダーとソルベが商品化されました。近々、ワインも完成し、卒業生に送るワインプロジェクトが実現すると伺っております。また、朝もぎのトウモロコシを首都圏に空輸し、販売する取組「空飛ぶハニーショコラ」の進展にも期待を寄せています。引き続き、農業、漁業、商工、観光など様々な関係機関とともに、両校との連携を深め、地域の活性化につながるよう取り組んでまいります。次に、路線バス運行への課題についてでありますが、現在、利用の少ない日中帯の移動の効率化と利便性の向上を目的としてスタートしたどこバスでありますが、令和2年度の実証運行から始まり、本格運行となった今年度の利用者数は5万人を超える見込みとなっております。その一方で、運転手不足を要因として、3月24日にも路線バスのダイヤの見直しが行われる予定の中、住民の足を維持するという観点でどこバスは大きな役割を果たしていると存じます。路線バスの運行体制の維持に対しましては、通勤・通学時間帯以外については、どこバスのさらなる利用促進を図り移動手段を確保し、併せて交通事業者の人材確保の取組を引き続き支援するとともに、拡充を図ってまいります。次に、能取湖ホタテ稚貝のへい死被害の再発防止対策と原因についてでありますが、今回のホタテ稚貝へい死を受けて、昨年4月3日に網走市、北海道、西網走漁協、網走水産試験場、東京農業大学により対策本部を設置し、4月10日にはへい死の原因究明と再発防止に向けたモニタリング体制を構築するために能取湖ホタテ稚貝へい死対策検討委員会を設置いたしました。また、多大な被害をこうむった漁業者への支援として、へい死貝回収事業補助金、生存貝放流追跡調査補助金、稚貝へい死原因究明モニタリング調査負担金など、施策を4月28日付において実施をしたところであります。今回のへい死要因につきましては、湖水の低塩分化、稚貝の栄養状況、令和4年12月に発生したしけと高潮の影響、疾病に起因するへい死について議論が交わされており、現在、湖内に各種観測センサーの設置や大学への研究委託行い、へい死要因を解明を進めているところであります。一方で、しけによる影響も指摘されたことから、対策本部に下部組織をつくり、道が主体となって能取湖におけるホタテ資源利活用協議会が設置され、養殖施設の安定化などについての実証実験が進められているところです。引き続き関係機関とともにへい死要因の解明を進めるとともに、再発防止に向けたモニタリング体制とリスクマネジメント体制の構築を進めてまいります。次に、網走湖の環境変化の主な要因についてでありますが、近年の気象状況などから、湖内の水環境に変化が見られ、ヤマトシジミの再生産が見られなくなり、資源の大幅な減少が発生しておりました。このことにより、2018年より網走港ヤマトシジミ資源対策検討会を設置し、シジミの産卵に適した塩分濃度とするため、大曲堰の弾力的な運用について河川管理者に要請し、その結果、ヤマトシジミにつきましては、順調に資源の回復が見られております。一方、昨年は、ワカサギの氷下漁が記録的な不漁となり、また青潮やアオコの発生、異臭問題など網走湖の水環境は依然、様々な課題を抱えている状況にあります。引き続きシジミ種苗生産や漁業資源等に関する調査等について支援し、さらに令和6年度から網走湖の水環境に対する調査・研究について、網走漁協、西網走漁協、北見管内さけ・ます増殖事業協会及び大空町とともに実施をしてまいります。また、河川管理者である網走開発建設部においても、有識者による検討が進められていることから、今後も情報交換と議論を進め、湖の環境改善に向け働きかけをしてまいります。次に、ALPS処理水に放出による影響と対策についてでありますが、当市の基幹魚種であるホタテは市内水産加工場において加工され、その多くは輸出商材として取り扱われており、中国への仕向けもある中、EU及び米国などへの出荷をしているところであります。禁輸措置発表後、漁協及び水産加工業者を訪問し、現状を把握し、課題について聞き取りを行い、一部事業者においては、中国向けの所在の返品や停滞が発生し、また先行きが見えない禁輸措置の長期化に対して大きな不安があるものと伺いました。こうしたことから、ホタテ消費拡大緊急対策事業を実施し、首都圏や市内に向けて消費拡大の取組を行ったところであります。現在のところ、市場における大幅な単価の下落や市内事業所における在庫過多などについてお聞きをしておりませんが、中国の禁輸措置は先が見えておりませんので、引き続き漁業関係者及び加工事業者と連携して対応してまいります。次に、森林環境譲与税を活用した事業展開についてでありますが、森林環境上譲与税は、我が国の温室ガス効果の削減目標の達成や災害防止を図るための森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から創設をされ、議員お示しのとおり、令和6年度から森林環境税として正式に国民の負担の下に自治体に配分されることとなっております。当市におきましても、私有林を中心とした森林整備を中心に、森林整備に対する普及啓発や森林環境教育のための植樹活動や木育活動のほか、木材利用の促進のため、新庁舎の一部に地元カラマツ材を使用する経費などに活用しているところであります。また、この森林環境譲与税については、令和6年度より譲与基準の比率が見直しとなり、当市も増額となりますが、新年度では、森林整備に対する新たな助成事業も含めて予算編成をいたしました。今後も林業振興を進めてまいります。次に、農業基盤整備への認識と今年度の予定でありますが、農業農村整備事業は、干ばつ、大雨対策に効果を発揮するなど、農業の生産性を高めるために必要なものであると認識をしております。また、農業者が必要な整備に積極的に取り組めるよう、道と市町村が連携して農家負担を軽減する対策や地元市町村の負担を軽減する国の制度も重要であります。新年度につきましては、4地区において対象事業費14億7,400万円に対し、2億9,480万円の予算を計上しており、今後も関係機関と連携し、効果的に事業を推進をしてまいります。次に、ジャガイモシロシストセンチュウの抵抗性品種の動向と生産の在り方についてでありますが、抵抗性品種については、現在主流となっているフリアが晩生で、従来種と比較してライマンが低く、小玉傾向で茎離れも悪いなど、生産性の面でも課題もあり、国産の新品種導入までのつなぎ役として、新たに生産性の面でつくれるユーロビバの活用が進められていることとなっております。一方で、種芋が十分に確保されていない状況もありますので、バレイショの生産は当市の農業において欠かせない重要な作物でもあり、今後、生産を続けるためにも、引き続き種子バレイショの地域内での確保に努め、優良な抵抗性品種の開発を国や道に要請するとともに、引き続き地域での蔓延防止対策を行ってまいります。次に、猟友会の人手と担い手の確保と各被害への対策についてでありますが、有害鳥獣対策に猟友会は必要不可欠な存在であり、ハンター増加のための狩猟免許取得に係る助成についてさらに活用を促し、人材確保に努めてまいります。ヒグマについては、鳥獣保護法に基づく指定管理鳥獣に指定されることが決定したことから、今後、国の対策も強化されると考えられますが、当市としてもドローン等を活用し、問題個体の把握と人的被害の防止に努めてまいります。また近年、急激な増加が確認されているエゾシカについても、捕獲圧を強めるため新年度予算を拡充したところであり、今後、人的被害と農林業被害の抑制を図ってまいります。

答弁 教育長 岩永雅浩(教育長は2025年3月まで)

-登壇- 教育委員会関係についてお答えをいたします。初めに、市民会館、総合体育館の方向性についてですが、社会教育施設の在り方につきましては、社会教育委員の会議からの提言書をお受けしているほか、網走商工会議所からも御意見をいただいており、施設機能の集約化や美術館機能も含めた複合化などの御提案もいただいているところであります。引き続き市民関係団体に御意見を伺いながら、網走市公共施設等総合管理計画に基づいた総量の縮小、広域的な視点も含めたエリアでの検討、既存ストックの利活用、長寿命化などを基本的な考え方とし、都市機能誘導施設の再配置の議論も踏まえた検討を進めなければならないと考えております。また、老朽化が進む市民会館、総合体育館など公共施設につきましては、保守点検等を通じて、市民利用に支障を来たさないよう、維持管理に努めてまいります。次に、教員と児童生徒との関係、不登校児童生徒への対応、オンライン授業への取組についてでありますが、教員と児童生徒との関係については、議員のおっしゃられるとおり、双方の信頼関係が重要であり、その関係づくりに必要とされるものの一つに心理的安全性がございます。心理的安全性とは、集団の中の誰もが自分の考えや気持ちを安心して発言できる状態を意味しており、心理的安全性が高い場所においては、考えを拒絶されたり、罰せられたりすることを心配せずに、自分の考えや思いを表現できるようになります。この心理的安全性をもたらすための要因としまして、話しやすい集団、助け合う集団、挑戦できる集団、認め合う集団の四つの視点が、学校・学級経営を進めるに当たり大切とされています。不登校児童生徒への対応としては、学校に登校するという結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉え、社会的に自立することを目指す必要があると考えております。何らかの原因で学校に行けない児童生徒に対して学校が家庭訪問を行う場合、子供や保護者の思いや願いを受けとめながら、この先の生活に自信を持たせたり、認めたり、今の環境においても安心できるよう接していくことが大切であると考えているところであります。その中で、学びの保障としては、個々の状況に応じた適切な対応が必要であり、オンライン学習のほか、様々な学習支援についても、受ける児童生徒の思いを十分に酌み取り、安心して学べるように家庭と連携を密にした取組が必要と考えております。次に、中1ギャップの解消、義務教育学校・小中一貫教育制度の導入についてでありますが、2016年に新たな校種として、義務教育学校や小中一貫型小学校・中学校の制度が創設され、全国的に設置校が増加している状況でございます。中1ギャップは、入学したばかりの生徒が環境の変化や学習内容の変化になじむことができずに、不登校になったり、いじめ問題に発展するなどの現象を示しますが、子供の発達や学びの連続性を確保する上で、義務教育学校や小中一貫校の導入は有効な手段であるとされております。しかしながら、全ての問題が進学時の戸惑いなどによって起こっているわけではないことから、問題の本質をしっかりと見極めるとともに、学校生活に適応できるよう、学校全体で問題解消に向けて取り組んでいるところであります。また、義務教育学校、小中一貫型小学校・中学校の導入につきましては、今後改定予定の網走市人口ビジョンや学校施設改修計画を踏まえながら、単に統廃合ということだけではなく、多様な子供たちがそれぞれの地域の学校に通うことを保障し、より望ましい教育環境の充実など、多角的・多面的な視点を持ちながら、当市における学校施設の在り方について研究してまいります。次に、社会教育の在り方についてですが、市民が意欲を高め、学びの成果を生かして、活力ある地域づくりへと結びつけていくため、学びによる地域づくりを軸として策定をした網走市社会教育長期計画により、市民が生涯にわたり生き生きと学び、地域づくり活動につなげていくための取組を進めてまいります。社会教育は、住民一人一人が学びを通じて能力を高め、その力を地域活動で生かす「人づくり」、またそのような人々が地域課題の解決や地域の活性化につながる活動としての「地域づくり」を通じて、住民同士がつながりを深める「つながりづくり」により、町全体の活力へと進展する取組が求められています。引き続きそのような視点で、今後も社会教育を通じた地域づくりの推進を図ってまいりたいと考えております。

出典:網走市議会 令和6年第1回定例会 2024年3月8日 議事録 PDF(70ページ) 間違いを知らせる